データ |
タイトル | マリオネットカンパニー2(Chu!) | プレイ時間 | 12時間程度 /コンプ |
機種 | DC | ストーリー | ★★★☆☆ |
ジャンル | ロボっ娘NVL | キャラクタ | ★★★☆☆ |
メーカー | マイクロキャビン | グラフィック | ★★★★☆ |
発売日 | 2000年 5月18日 | サウンド | ★★★☆☆ |
定価 | 6,800円 | ソフトウェア | ★★★★☆ |
購入価格 | 6,800円 | ゲーム性 | ★★☆☆☆ |
園ちゃん | ★★★★★ | ||
総合評価 | ★★★★☆ | ||
お気に入り度 | ★★★☆☆ |
本文 |
やや雑多ながらも特徴的なシステムを持ち、ベタではあるが楽しいイベントが
盛り沢山だった前作から約1年、あのマリオネットカンパニーの続編が登場しました。 えぇ、そりゃもうロボフェチ君であるところの私がこれを見逃すハズはありませんし、 実際に見逃しもしませんでした。 なんせ今回登場するマリオネットは2体です、2体! # 生身のサブヒロインは4人いるがそれはこの際どうでも良い。 ストーリー上、育成するマリオネットは1体で、もう1体はライバルであり サブヒロインでもあるアレサが育成する事になっていますが… で、購入したのはドリームキャスト版。 やはりビジュアルメモリとのアクセススピードを考えると断然こっちですね。 # ここらへんはPS版よりSS版をすすんで購入していた理由と同じ。 今回の主人公はマリオネット部に所属する高校生。 とは言っても、この部にマリオネットは無く日々悶々とした活動を続ける、 まるでプールの無い水泳部状態で、実際に活動を続けているのは自分と同級生の アレサだけという状態。 ある日、学校で停止状態のマリオネットが2体発見され、それが部に貸し出される事に なる事から物語が始まります。 ゲームの期間は約1ヶ月。 前作の6ヶ月から考えると非常に短くなり、当然システムにも多くの変更が かかっています。 特に大きい変更点はマリオネットを育成する必要が全く無いという事でしょう。 というのも、本作はマリオネットカンパニーと言っているが実際にはただのギャルゲで、別にマリオネットをほっぽっといて別のギャルを追っていてもいいという既に何を目指したかわからないものになっているんです。 なんつ〜んですか? マリカンのシステムって結構好きな人は多いと思いますし、 私もそのひとりなんですよ。 あのマリオネットをカスタマイズしていく作業を過程に、結果としてイベントが 起こるという方向で、しかもコンパクトに繰り返しプレイが可能になる事を 望んでいたんですが、これが一切叶えられていません。 # 勝手な要望ですが。 正直、ここで失望して永久封印となっても仕方の無い仕様ですね。 まぁ、とりあえずやってみんと結論は出せないんで、自分のマリオネットである マリンを狙ってファーストプレイ。 システムまわりは会話形式になったTo Heart(PS版)って感じ。 1日を多くの時間帯に切り、その中の昼休み、放課後、休みなどの時間に、学校や 桜華市、前作にも登場した光沙のマップから移動可能な位置を選択し、そこにいる キャラクタとのイベントをなぞる事でストーリーが進むという感じ。 当然、どこに誰がいるのかという情報はオープンになっているのでリセットプレイを しなくて良くなっています。 また、学校にあるラボではマリオネットとのコミュニケーションやカスタマイズ、 メンテナンスが行える様になっています。 コミュニケーションは前作にあったものとほぼ同じで、ある内容に話していると Tipsと呼ばれるキーワードが現れ、現れたTipsの分だけKIZUNA値が 上昇する仕組みです。 また、会話の内容はKIZUNA値によって変化し、同じ内容でも反応は さまざま、前作ほど球速はありませんがそれなりの直球会話が楽しめます。 前作のキモであったカスタマイズは非常に簡略化されていて、まずエレメント(材料)を 買う必要が無くなり、当然の事ながらその組み立ての必要も無くなっています。 また、徹底的に不要であったポリゴンでのマップ移動や買い物による 時間経過が無くなった代わりに出来合いのパーツを買ってラボで組み込むという 作業をイベント発生のチャンス1回を引き換えに実現できます。 パーツは大きく分けてヘッドとボディ、その他装飾品に分かれます。 ボディは、本体と動力、燃料タンクのみで構成されており、載せ替えるだけなんで 特に難しくはありません。 また、装飾品もヘアカラーと洋服のみで、ネコ耳スーツとメイド服がある以外 特に取り立てて言う事もありません。 # 個人的にはタンクトップ好き。 ただ、ヘッドパーツにはパズル的な要素が取り込まれており、多少のゲーム性が あります。 ヘッドパーツは、マザーボード、CPU、クーラー、知能ボードに分かれています。 前作にあった総電力量を気にするのは当然ですが、今回はそれ以外に放熱量も考慮に 入れなくてはなりません。 また、今回はマザーボードに収まるのならいくらでも複数のパーツが搭載できる様に なっており、これが前述のパズル要素になっています。 というのも、各パーツはそれぞれのランクに合わせてテトリスのピースの様な形状を 取っており、それを面積が有限なマザーボード上に配列しなければならないのです。 # 昔あった電子ブロックのピースが各パーツになってるイメージです。 これにはちょっと感心したんですが、結果を先に言わせてもらうと最終的な配置にバリエーションが無い事と、 高性能にしたところでマリングッドエンド以外に必要とされる場面が無い為に全くもって活かされていないのも事実です。 まぁ、前作と同じでカスタマイズの要領を得るのに多少の時間がかかりましたが、 実際にやってみたら大した事はありませんのでご心配無く。 で、マップ上に配置されているマリンを追いかけながら、イベントが無い時は、 バイトしたり、バイトしたり、バイトしたり、バイトしたり、カスタマイズしたり、 コミュニケーションしたりと過ごし、中盤まで徹底的なオンリープレイをしていたら 急にマリンのイベントが発生しなくなりました。 仕方が無いんで、幼馴染の小山内みかんとか関西弁の外国人でライバルでもある アレサとかにかまっていたらイベントが発生… # にしても小山内(おさない)って、いまどきアンタ… ここで、他のキャラで起きたイベントがキーになる事を知ったが後の祭。 あぁ、こりゃ駄目なエンディングに行くなとは思ったがとりあえず終了してみれば、 案の定Ending3という、いわゆるバッドエンドに突入し攻略本の購入をかたく決意したのであった。 ここまでの感想は、マリカンの続編としては駄目だけどギャルゲとしては 一発のイベントの破壊力が高めなんで結構楽しめるカモ? であった。 後日、攻略本を購入し目を通してみたらマリン攻略のタイトさに驚き。 「こんなんバイトしてたら絶対にあかんやん。ってか自力クリアなんか無理やん」と 脱力するくらい。 ファミコン黎明期ならまだ知らず、難易度が高ければ捨てられがちなギャルゲ界で これ程タイトでいいのか? この難易度は言うなれば、ギャルゲ界のマイティボンジャック(FC版)では無いか? # いや、ホントに高難度なんですって。 ともかく「攻略本を購入した我に怖いものなど無い〜!」とほざいたかは 別としてマリン狙いのセカンドプレイを開始。 ってか、それからは快進撃を続け、マリン1、2をわざとKIZUNA値を下げる 方法でクリアしたのを始めとして、前半まで4又プレイをしたファイルから引き継いで サブヒロインを片付け、次にマリンの途中データを利用して、もう1体のマリオネットで あるマリアを攻略。 続け様にマリン4〜6のエンディングを見てエンディングをコンプリート。 # 正直に思ったね。マリンとマリア、アレサは攻略本無しじゃぁクリアできねぇって… # 攻略本サマサマだけどこれを売るための高難易度だったらヤダなぁ。 で、一応封印するところまでやった感想を言わせてもらいますと 「企画とやるべき事、やりたい事が、それぞれ違う方向を向いているなぁ…」 って感じ。 普通のギャルゲをつくりたいならマリカンを捨てるべきであったし、バッドエンドに 代表される様なやるせない展開にしたいなら、最後で落とすんでは無く話の中で 完結させるべきであったと思う。 # このテのゲームでエンディングで嫌な気持ちにゃなりたくないんよ。 システムについても、前作のイベントを点在させる方法から連続させる方法を 取るのであれば、感情もその場面場面に合ったものにしなければならなかったと 思います。 だって、さっき傷付けた相手が次には自分の前で微笑み、そしてまた次の瞬間に 傷ついているなんて状況は不自然すぎて興が削がれまくってしまいますから。 また、同じ様にキャラクタが抱えているはずの問題が解決されなかったり、 それ程必要が感じられない中途半端なキャラがいるのも頂けません。 # 基本的にシナリオはダメダメです。 特にライバルのアレサが、なぜマリオネットに心があると公言する主人公に あれほど反発するのかがわからないのがねぇ… システム面は丁寧で、無駄なところまでこだわってある事に好感が持てますし、 前作の不満点であった1プレイ時間の長さやおまけまわりの整備などが行われている 点など全体のつくりがしっかりしているだけに思想が分裂しているのが 残念でなりません。 まぁ、いろいろ言いましたがTo Heartの劣化コピーと考えれば それなりに楽しめますし、2体のマリオネットの可愛さや幼馴染であるみかんの ラブラブ光線、そして何よりも、生徒の兄貴分として登場する園ちゃん先生のキャラが 立っている点で救いがあるんで、イベント偏重嗜好を持った人ならば楽しめる部分も 多いでしょう。 結構ネガティブな感想文になっていますが、文面から感じるモノよりは随分とマシな 作品だとは思うんで、攻略本を買って¥8,200が安いと感じるんなら、それはそれで いいんじゃ無いでしょうか。 それにしても、イリュージョンシティって…、古っ&層が違いそう。
first edition : 00/05/30
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ひとこと | 電撃の攻略本に書いてあるギャルゲ番長とは友達になれそう。 |