データ |
タイトル | カードキャプターさくら 知世のビデオ大作戦 |
プレイ時間 | 3時間程度 /クリア |
機種 | DC | ストーリー | 評価対象外 |
ジャンル | さくらスナップACT | キャラクタ | 評価対象外 |
メーカー | セガ | グラフィック | ★★☆☆☆ |
発売日 | 2000年12月28日 | サウンド | ★★★☆☆ |
定価 | 9,800円(限定版) | ソフトウェア | ★★☆☆☆ |
5,800円(通常版) | ゲーム性 | ★★☆☆☆ | |
購入価格 | 280円(通常版) | ばくばく | ★★★☆☆ |
総合評価 | ★★☆☆☆ | ||
お気に入り度 | ★☆☆☆☆ |
本文 |
ふ〜ん、抱き枕カバーに皿、スプーンにフォーク、時計と…、で、オマケがこのゲームらしきソフトですか。 …ユーザーを舐めてますカ? 20世紀も残すところ片手で足りる日数となった2000年12月27日、某氏が 20世紀最後のゲームとしてフライングゲットした限定版。 # まさに勇み足という結論に至るまでわずか15分だったとさ。 中に入っている抱き枕カバーをかぶり「萌える? ねぇ、萌える? ほぇ?」などと お約束をやって資産価値をマイナスさせてからプレイ、…の前にPCのCD−ROMに GD−ROMをブッ込む。 …入ってやがりました、へな〜な感じのポリゴンさくらのjpg画像2枚に岩男潤子嬢 の留守電、テーマwavファイル。 わかっちゃいましたが、案の定おおきなおともだち用にカスタマイズされとりますなぁ… で、電源ON。 最初にPL法対策の警告画面がでておりますが世知辛い世の中になったモンです。 # 嫌なところだけ欧米化ともいう。 話を戻してこの警告画面、というか全編を通して全文ひらがな表記になっています。 確かに低い層を拾う姿勢というものは買いますが、それが他に活かされていないのは ご想像の通りかと思います。 って、…ちょっと現実逃避入って触れなかったんですが、このときに表示されている大道寺知世のポリゴンが…、なんつ〜んですか…、ハイレゾ版まじかるで〜と? モデリングに関しては、元となる絵が立体を意識したものじゃないでしょうし、 プロの原型師がつくったガレキを参考に設計したらこんな感じかナ? という程度で 別にいいんですが…、動きが「1、2のさんすうのタップ君かキミは?!」と ツッコミたくなる程のモーション。 いや、かえってモーションキャプチャバリバリの動きより好きなくらいなんですが 一般的にはどうか? 答え:許されません! さて、ゲーム本編について再びいわせてもらえるならば、ユーザーを舐めてますカ? 内容については、ゲームジャンルにヴァーチャルビデオ撮影ゲームとあるように、 劇中の一部をポリゴンで再現して、それを知世が捕らえたファインダー越しに左右回転と わずかなフレーム移動をしながら収録するというもの。 で、途中にケロちゃんが指定したアングルからスナップショットを…、なんか書いててムナしくなってきた… つか、ビデオを撮影しているときの知世の移動速度や体裁きについてツッコむなんて 野暮なことはしませんが、いくらなんでもビデオ撮影しておいてスナップってのは いかがなものか? まぁ、そんな感じで指定された時間内に指定された通りのスナップを撮る作業を幾度か こなせば1ステージクリア、撮影に数回失敗すればゲームオーバーとなります。 も少し詳しくゲームのシーケンスを説明すると… ストーリータイトル→ストーリー説明→ポリゴンデモ→{撮影→アイキャッチ}*2 →ポリゴンデモ→ケロちゃんチェック(要は評価) で、撮影時間は30秒〜1分程度、ステージはスペシャルを含めて4面。 ちなみに難易度は3段階。 サテ、ここが重要なところなんですが、要は平均45秒の撮影を8回繰り返せば 全てのステージが終了ということです。 # スペシャルステージはハードモードでクリアしないとでないんで、普通はもう少し 時間がかかりますが。 その時間たるや概算で6分! デモやケロちゃんチェックを全てみたとしても、初回プレイ時間は30分そこそこと あまりにボリューム不足。 あまつさえ、ポリゴンのデキはハイレゾ版まじかるで〜とのままやし、ムービーは 画質、音質共に悪いし、素材も画像、音声ともに本編からの流用ときた日にゃどうするよ? # しかも取り込んだ画像がなぜか劇終(縦長の意) 予想していたとはいえ、久しぶりに聴く丹下桜嬢の声がこのクオリティじゃ泣けてくる。 話を戻して、スナップの評価をおこなうケロちゃんチェックについて少し。 実は私がアニメの肝としてみていたのがこのコーナーで、これが無くなったときに アニメを切ろうかと思ったほどです。 # いや、あの叩き込むような久川綾嬢の喋りが好きで。あと丹下。 で、正直な感想をいわせてもらえば、こんなんケロちゃんチェックちゃうっちゅ〜の! たかだか4面、写真点数も各面せいぜい十数枚しかないのに、リアクションが一定、 ネタもなし、あまつさえぬいぐるみっぽさがポイントのケロちゃんが異常にマッシヴとは なんたることか? 他の全ての部分にいえることであるが、あまりのこだわりのなさにファンでもなんでも ない私ですら開いた口がふさがらない始末。 ここらへんについて「ほえほえはにゃ〜ん、さくらタン萌へ〜」とかいってる貴兄はいかな思いをもっておられるのか? 常に低いレベルの作品を提供され、希に水準以上のデキのモノが発売された際に、 いつもロクなことをしない不良が気まぐれに良いことをしたときのような好感をもって 語られているのをみてこれじゃオタクが生物として最下層に定義されても仕方がねぇなどと思いたくもなります。 # ま、事実ではありますが。 萌えを性癖ではなく趣味として語れるような時代を迎えるためには、まず、その外見 (ポンチ絵)に騙されず、作品としてみてどうかを優先すべきではないでしょうか? # つか、オレ的には声もですが(早々に駄目発言) ホンの数年前まで、主にバンプレストから発売されたキャラクターゲームには 非常にクオリティの低いものが多く見受けられました。 また、今でも絶対数こそ減ったものの、各社から発売されるキャラクターゲームの 中にはサムいデキのものがあります。 まぁ、昔と違いゲーム発の二次的なキャラクターゲームでも同じことがあったりと 多少の違いはありますが。 これは短納期や設定の縛り、権利関係によっておこるキャラもの特有の現象ですし、 素材面でいえば本作がそのあおりを食らっている可能性も否めません。 しかし、本作の場合は、それ以前にコンセプトをゲーム化する努力も原作に対する 理解も感じられず、いかにもキャラクタービジネスとしてこなしている感が高いのも 事実です。 まぁ、商売というものはそういうものですし、キャラモノに携わる制作側の気持ちも わからんでもありませんが、正直、もう少しなんとかならなかったのか? という疑問は 拭えません。 なんかこんなレベルのモンが発売されそれなりに売れるとしたら、業界に対する 不信は募るばかりですよ。 って、ときメモで踊っている人間の吐いていいセリフでもないんですがね。 えっと、また脱線した話を元に戻してみると、実はスナップにはシークレットと 呼ばれるものが存在します。 これは通常のスナップを撮った余り時間に追加で撮影できるもので、撮影に 成功すればおまけ要素が獲得できるというものです。 で、そのおまけ要素へはともよのこべやというメニューからいくことができます。 おまけの内容は、ゲーム中に撮影したムービーの上映、交換から、なぜか皆ポリゴンの 設定紹介、ビジュアルメモリにダウンロードできるミニゲームや時計、どきどきアニマルコンパチらしいミニゲーム―おやつハンターケロちゃんDX―などなど。 ここもムービー再生中はなぜか無音だし、ビジュアルメモリに労力をさくくらいなら 本編を充実させるべきだし、人物紹介のなでしこは手抜きだしといった感じ。 # しかも、ビジュアルメモリのドットは、素人か? ってくらいヘボいし… おやつハンターケロちゃんDXに関しては本編よりは遊びましたが、連鎖の コツがつかめず、かといってフィーリング連鎖でどうにかなるモンでもない感じで、 ヌルい私にはツラいデキでしたね。 ともよのこべや…、とくれば思い出すのはみゆりの部屋ですが(えっ、本当?!)、 やっぱり岩男潤子嬢ではその破壊力に到底及びません。 # つか、あんな破壊力、他に期待できるわきゃないが… # 唯一の対抗馬は、間宮くるみ嬢だが、さて? いや、なんというか、サブでの演技は好きなんですが、やはりピンで主役張るには 無理があるなぁ、ってのが正直な感想です。 # 知世は線が細い感じの声なんで特に。 にしても、岩男潤子嬢メインでいくんなら、OP/ED、もしくは挿入歌に新曲を 起用してもよかったんじゃないかと思うんですがサスガに商売にならないですかね? とにかく、限定版をグッズとして購入したひとならまだしも(少数でしょうが) ゲームを期待して購入した人や、ゲーム単体を購入した人は不幸のひとことに尽きると 思います。 それこそ、ちいさなおともだちが親に買ってもらったとしたら…、そりゃぁ立派なトラウマが心に刻み付けられたことでしょうよ。 なんかねぇ、さすがに考えちゃいますよ。 ユーザーが、スポンサーが、制作側がよりよいかたちでキャラクタービジネスと いうものを展開できる仕組みって〜のがないのかってね… というワケで本作は誰にもオススメできません。 金がうなるほどあって抱き枕カバーが欲しい人、もしくはネタに飢えている人のみグッズとして購入してください。 きっと手遅れでしょうが。
first edition : 01/01/08
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ひとこと |
どうせなら激写ボーイにすりゃよかったのに。 …イケるっ! |