| 例えば、7番バッターに懇親の力をこめて投げたストレートを、モノの見事に場外ホームランを打たれたとしよう。すると、次の打席では「何を投げても打たれるのでは?」という念に刈られ、深みにはまっていくものである。逆に、「あのホームランはまぐれ当たりだ!」という理由付けをしてしまえば、気楽に対戦できるというものである。自分の心理状態一つで、「7番打者」という下位打線が、ときに「4番打者」よりも強打者に見えるときがあるのである。 さて、今年もまた香港から2頭やってくる。多くのファンが「また厄介な馬が来るなぁ・・・」とため息を漏らしていると思う。もちろん、わたくし自身もそうであった。だらこそ、これまでの安田記念での良積を”ホンモノ”と見るか、それとも何らかの理由があったのかを明らかにする必要があるのである。
わたくしは昨年の時点でフェアリーキングプローンを本命にした。「その前年、愛馬キングヘイローで勝てなかった」という理由だけであった。しかしそれは間違いであった。いや、ある意味間違いではなかったのかもしれない。
フェアリーキングプローンの出走した2度の安田記念でのタイムはともに1分33秒9。これから比較すると、単純にブラックホークがキングヘイローよりも強かったということである。
オリエンタルエクスプレスが2着に入ったときのタイムが1分37秒9。これは不良馬場で時計がかかったものであった。このことからわたくしは、香港馬には時計の壁が存在するような気がするのである。
出走馬を見渡し、もっとも強いのはやはりエイシンプレストンであろう。前走2000メートル戦を勝利しているだけに、ここでは不動の1番人気であるのも頷ける。しかし、血統やこれまでの勝ちタイムを見る限り2000メートルはベストに近い距離であるといえなくもない。だからこそ、1600は守備範囲でも、時計勝負になると一抹の不安が少なからずともあるのである。よって対抗に。
本命はゼンノエルシドにする。前走ヒト叩きされての急上昇カーブ。京成杯AHのレコード掛けが示すように、1600をベストとしているのはこちら。マイルCSの勝ち鞍もあり、文句なしにここは勝負気配。以下押さえには、もう一度見直したいダイタクリーヴァに距離延長は歓迎のダンツフレームまでとする。
アグネスワールドは、日本では一つもG1を勝てなかったのである。そんな世界一の短距離界を誇る日本を舐めてもらっては困る。持てる力を出せば、目の覚めるようなレースは自ずと生まれるのである。”一部を除いた”騎手のみなさま、手抜きは許しませんよ。
【牧場長@@】
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