前書き

ドラマーというのは、因果なパートで都会では自宅でこっそり練習の出来ないパートである。
私は学生時代ずっとバンドをやっていて、当時は実家の応接室をマットレス等で防音してそこでドラムの練習ばかりかバンドの練習までしていた。弟もやっていた。
防音といっても、それは稚拙な物で実際には向こう三軒両隣にはすっごい音量で演奏が漏れていて、近所のおばあちゃんに、
「あんたらの楽団もだいぶ上手くなったね」
などと褒めているのか皮肉なのか苦情なのかわからない事も言われたりもしたが、ともかくプロミュージシャンを目指していた高校時代の3年間その自宅スタジオで毎日練習をしていた。

「家を建てるなら絶対地下にスタジオ付きの家を建てる!」

と思っていたのは、その頃である。しかし、音楽で飯を食うことの厳しさに気づき、大学を中退して仕事を始めた頃から次第に音楽から遠ざかり、いつしかバンドをやらなくなった。

そしてバンドを忘れて10年以上経過し、30台も半ばとなり中年と呼ばれる年代になったある日、唐突にバンドがやりたい病が復活した。
時代はインターネットになっており、私もインターネットのメンバー募集の掲示板で仲間を見つけ、バンド活動に復帰した。

そうして数年が経ち、高校時代の夢である地下スタジオ付き住宅願望が再び浮上してきたのである。

しかし普通のサラリーマンである自分としては、
「いつかは出来たらいいねぇ」
ぐらいにしか考えていなかったのだが、なぜか事態は急転直下し夢は実現へと転がり始めたのである。


これは、そんな普通の音楽好きのサラリーマンが地下スタジオ付き住宅を完成させるまでの、汗と涙の日記です。
私自身、インターネットでスタジオに関係する資料をさんざん探し回って苦労をしたので、今後ご自宅にスタジオをと考えている方に参考になれば幸いと思いこのHPを公開致しました。
住居部分はセキュリティの問題も多々ありますので、あまり公開は致しませんが、スタジオ部分の防音・音質に関しては出来る限り公開していきたいと思います。


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