2011/05/31

EPSON NJ5500E


前書き

3月に起きた未曾有の地震災害で原子力発電所がメルトダウンするという事態に陥ってしまいました。
それを受けて政府は津波対策のできていない静岡県の原発も停止するよう命令。
静岡の原発から20km内に国の大動脈とも言える東名高速、東海道新幹線、国道1号が通っているので万々が一でも東海大地震が起きたら関東は陸の孤島になってしまう。
そのため、地震・津波対策ができるまでの停止は止む終えないでしょう。

原発が2箇所も停止するとなると電力不足が懸念されます。
夏場に向けて官民一体となり省エネ、節電の大号令がかかりました。
今年の夏が乗りきれるか否か予断を許しません。

という余談はここまでにして本題に入りましょう。

うちのパソコンの現役3台中最古のPCは2002年に買ったデスクトップのデルであるのは皆さんご承知の通り。
去年フロンティアでゲームをしないメイン機を買ったのもここでお知らせしたのでご存知でしょう。しかしゲームはしない、と言っても動画鑑賞やフラッシュ多用なホームページを見ているとパワー不足は否めません。
最近流行りの生中継系だと1タブ内で動画+視聴者の発言が常時流れてかなり負荷がかかり、単コアだとCPU稼働率が100%に貼り付いて全ての動作がカクカクしだし、冷却ファンも最大回転数で回りだします。

↓図の右側にCPU稼働率メーター@Celeron723


そしてデルはデスクトップなので本体200W+液晶50Wで常時250Wぐらい消費します。
当時のパソコンは省エネなぞどこ吹く風とばかりに電力を使います。
しかも当時はyoutubeすら無かった時代で、ゲームは動いても動画は苦手な特性です。

フロンティアを買った翌月は実験とばかりにデルをほとんど使わずにいたところ、電気代が3000円も安くなりました。

という事はこれを買い換えれば節電になる(電気代が安くなる(笑))し、ヘビーなコンテンツも楽々!というわけで電気代が半分かつハイパワーなパソコンを導入しよう、との運びになりました。

デルが9年使えてる事から、5年は使うと仮定して電気代が半分になったとすると、浮いた電気代1500円×12月×5年=90000円で選定作業へ。


デスクトップの代替といってもデスクトップはありえません。
大きい、うるさい、熱い、電気代が高い、停電したら即不能、移動できない、緊急時に持ち出せない、ケーブルがゴチャゴチャ邪魔、画面もオプション、ワイヤレス運用もオプション、と何一つ良いことがありません。

古くなったパーツだけ付け替えれば安いとの意見もありますが、最近はCPUを変えたらマザーも変えなくてはならず、結局高くなってしまいます。
OSまで付いたノートパソコンが4万以下で買える時代でデスクトップをチョイスする理由はありません。しかも最近はデスクトップの方が高くなって値段が逆転しています。

価格がここまで低下したらパーツの値段だけではなく、保管や輸送コストも製品価格に組み入れられるからです。1立方メートルの箱があったとして、デスクトップ(ミドルタワー)だと液晶込みで1セットしか入りませんが、ノートなら20台積めるのでどっちが空間効率が良いかは明らかでしょう。

要求仕様はSandyBrige、USB3.0、この2つ以外は臨機応変に。

まず考えたのがHPのノートパソコン。
17”液晶で79800円はとても魅力。ビデオ良し、スピーカーも良し。しかし評判はというと故障が多いとの事。いくら安くても使えないのではダメですね。

次にマウスコンピュータドスパラ等のショップ系。
価格的・性能的にも魅力だがビデオカードが付いてる分電力消費は多くなるし故障する可能性も増える。熱も気になる。

次はデル
性能的には悪くないが価格がちょっと高い。低価格の神パッケージがウリであるはずなのに去年辺りから激安パッケージが無くなった。逆に型落ちNehalem世代のCPUを積んだ機種を延々と売り続けていて在庫過剰?

次はフロンティア
悪くはないのだがSandy世代のノートは15”フルHDのみ。15”でフルHDは賛否が分かれるところ。きめ細かいといえばそれまでだが見えないと無意味。価格も微妙に高いのがダメ

次は富士通・日電・東芝・ソニー、、、は価格的に全く話にならず。i7だと20万円超とか情報弱者向け。売れないから安くすると今度は利益が出ないから不要なモノ(3DとかTVとか)を付けて高くして売れなくなって・・・撤退も近いのでは。

そしてエプソン
最初は価格の割に性能が低く論外だったのだが、4月下旬に突然セールを始めてi7機の最安値をマーク。半月経っても他に追従するメーカーが無い。


5月は夏モデルが出る時期だが、ハード的に目新しいパーツは無いので春モデルの焼き直しになるはず。という事は性能も価格も変動がない。
インテルから次期CPUのIvyBrigeが出るのは早くて2012年Q1なので今後半年は変わらないはず。ATOM後継も近いがATOMはATOM。i3を食うような性能にはならないであろうし、なったら共食いになる。AMDからはLlanoやBullが控えているが半年は様子見であろう。早くて冬モデル。
という事は最低半年は何も変化が無い状態が続くので買うなら今しかない!
結果、i7最安値のエプソンダイレクトに決定。

本当はAMD E-350も検討していて、省電力とグラフィックパワーを両立して且つ低価格という正に時代にピッタリな製品だが、CPUパワーがちょっと弱いのがネック。
スーパーπ値がフロンティアの倍かかるのが気になり保留。

あと、エプソンはプリンターで酷い目にあったので本当なら却下したいところだが背に腹は代えられない・・・。

圧 倒 的 パ ワ ー


コアスレッド
2年前のデスクトップ最速CPU i7-950番と同等の性能を有しています。
それでいてCPUのTDP「熱設計電力」は1/3以下。
これだけパワーがあれば今後5年はパワー不足に悩む事は無いでしょう。
コアが多いという事はCPU負荷を分散させて常に省電力で動きます。
もちろん発熱も抑えられるので夏場でも低温・低騒音に貢献します。

 

ンテル HDグラフィック3000

CPU内蔵グラフィック。GeforceやRadeonが別途付いてる機種もありますが、敢えて付いてない方をチョイス。余計な部品が付くと消費電力も増えるし故障する確率も増えます。
最新の3Dゲームをグリグリというのは無理ですが、HD動画がなめらかに表示出来ます。3D性能は2世代前のローエンドカード並という事らしいので推して知るべし。
DirectXは11をサポート。HTML5.0のハードウェアアクセラレーションは10.1で動くので問題ありません。(余談ですがIE9がXPで使えないのはXPのDirectXが9.0止まりなのでここから来ています)

USB3.0

デルを買った2002年当時、丁度USB2.0になりました。型落ちのUSB1.1も併売されていたのですが2.0を選んだのでその後の2.0デバイスも普通に使えてデルが今日まで延命できる元になりました。
現在は3.0と2.0が併売されているので3.0にしておけば当分安泰でしょう。
HDDがキツくなっても3.0対応外付けHDDなら内蔵HDDと遜色ない速度で使えます。
もちろんUSBメモリも高速タイプが使えるし、外付けSSDなども使えます。

Windows7 64bit版とメモリ4GB

フロンティアが2GBですが、Windowsが動くだけで半分を消費します。ヘビーな使い方をすると足らないのは明らかなので4GBをチョイス。
すると32bit版だと4GBがフルに使えない(3GBしか見えない)ので必然的に64bit版となります。XP以前のアプリの中には動かない物もありますがこの際過去と決別します。

業務用で困る場合はプロフェッショナル版かアルティメット版を選ぶとXPモードといって仮想モードで動かす事が出来ますが、自分はそんな姑息な事はしないのでホーム版です。
動かないアプリはバッサリ切り捨てる予定です。

4GBをチョイスした理由は、メモリスロットが2個あるので今後足らなくなったら4GBを足して上限8GBまで上げられるし、その時は4+4のデュアルチャネルで動かす事ができます。

現在のところ、ベンチマーク類、ギコナビ、FrontPage、FTPソフトは動いています。
FrontPageは例に因ってMSENCODE.DLLが無いとぬかすのでXPから移植。無事64bit版でも動きまして、今現在こうやって使って書いています(笑)

一つ動かないベンチマークがありましたが、それはWin3.1世代のベンチマークなのでお役御免といったところでしょうか(32bit版7では動きました)

ングレア 15”液晶 1366*768

グレアだと黒一色画面になった時、自分が映ってるのが見えるはずです。白い服を着ていたら尚更です。普段の作業中でも実は映り込んでいるのに何を有難がってグレアを採用するのでしょうか? 画面上に艶のある物を表示した場合、画面のツヤが表示物のツヤと錯覚して綺麗な画面と思い込まされてるのです。
広いオフィスだと遠くの蛍光灯や窓の明かりを反射して見にくいだけ。
そういうわけで今回はノングレアです。

解像度は1366*768の一般的な物。デルは17"、東芝は15"で横1280な事を思えばきめ細かくなっています。フルHDの1920は細かすぎでしょう。
縦は768で少し狭いがフロンティアで特に困って無いので大丈夫と思われます。
VGAポートもあるので外部につなげば最高1920*1200で運用できます。
視野角もまぁまぁ普通。耐えられる範囲。バックライトはもちろんLED。

費電力

システム全体で最大94W 通常14W スタンバイ1W。フロンティアに比べれば多いが、デルに比べれば半減なので十分。東芝と同等か。こうやって文字を打ってるだけなら800MHzにクロックが自動的に低下して省電力状態になります。
バッテリー運用で約5時間ですが、さすがに持ち歩けるサイズではないので無停電電源装置的な位置付けでしょうか。

観・その他

ビジネスモデルなので全くもって質素。飾り気全く無し。パームレストはザラザラとした仕上げ。5月でも少し暖かく感じるので夏場は結構熱そう。

ベンチマークをしてたら排気口から熱風がでてきたので温度計で計測。
なんと48℃に達しました。(この後はファン回転数が上がって38℃で安定)

ファンスピードは3段階ぐらいあり、負荷のかかっていない時でも最小回転数で回っていてかすかに音が聞こえます。動画を見たら2段目、ベンチをしたら3段目という感じで、さすがに3段目だと結構な音になります。
吹き出し口は上図の通り左側にあるので左マウスの人はご注意。

10キーはあるもののキー全体が窮屈になってBSキーも慣れるまでは探す必要あり。

↑そしてカーソルが小さい。シフトを削ってもう少し大きくして欲しかったかな。
テンキーの2468でも動かせますが、その場合は当然10キーとしては機能しません。
もう少しどうにかならなかったのでしょうか。10キーは要らないから大きなカーソルとINS、DEL等デスクトップと同じ配置が良かったかな。あとファンクションも4個ずつ分けろ!

キーはアイソレートではない昔風のキーですが、剛性が高く真ん中辺を押してもたわみません。しかしキーが黒くて見にくいうえにキー同士が密着してるもんだから押し間違えが発生します。こう考えるとアイソレートの方が理にかなってるのかな?


↑CRTLが左下隅は良いのですが、その隣のFnもCTRL兼用?
1と2を押しながらだとCTRLにもFnにもなる?ちょっと謎だったので調べてみたらBIOSレベルで入れ替える事ができるんだそうです。これはこれは親切にどうも・・・

タッチパッドはピンチや回転ができるものの、キーを打つのに邪魔なので通常はOFFにしてマウスで運用。

スピーカは一応音が出ます、ぐらいの低コスト品。音質は少しこもったような感じで、対抗機のデルやHPはウーファー付き2.1chスピーカ内蔵だったりするので音楽/動画視聴を重視する人は要検討。

後ろ側の全てがバッテリーになっているのでポート類は全て横。光学ドライブも横なのでケーブルのとり回しに苦労します。ACとUSB1ポートは後ろに配置して欲しかった。

あと、直接関係ありませんが本体の50cm隣にラジオを置いているのですが、ラジオにノイズが乗りまくりで聴けなくなりました。フロンティアを置いてた時は何とも無かったのに、こういうところは使ってみないとわからないので困りますね。やむなくラジオを移動。

そして臭いんです!東芝も臭かったけど、これも負けず劣らず臭い。幸い寒い季節ではないので換気していますが、ニオイが抜けるまで大変。う〜ん、新品の良いニオイ!と感じる方は一度耳鼻科に行ってみてはいかがでしょうか。

ベンチマーク

エクスペリエンスは上からCPU、メモリ、エアロ、3D、HDDです。
上限7.9でCPUは7.4をマーク。なぜかエアロの数値が低い。
3D性能も上々で、いつものオンラインゲームを動かしたらヌルヌル動いて合格です。


スーパーπ歴代PCの記録 赤字は定格外

Pentium-60 57'
Pentium-120(ODP) 25'
Pentium-166(200) 11'30"
K6-266(337) 10'30"
Celeron-300(450) 5'22"
Celeron-300A(450) 4'55"
Celeron-366(550) 3'54"
Pentium3-550(560) 3'50"
Pentium3-750 3'09"
Pentium4-1700 1'49"
Celeron 380-1600 1'21"
Celeron 723-1200 0'45"
Core i7 2630QM-2000
turbo時 2900
0'13"
10秒切れるかと思ったのですが、ちょっと無理でした。
ちなみに実行中は下図

Avgは負荷の平均値で、円レーダーの半径が負荷100%なのですが、内側の円(50%)にすら達していません。
デスクトップの980Xでも10秒ぐらいというので、最近のCPUの実力はスーパーπ(104万桁)では測れなくなってきているようです。
ターボが効き始めたと思ったらもう終わり、みたいな感じになるからです。
ちなみに419万桁で1分10秒でした。

昔ながらのCPUがそのまま進化して単コアで10GHzとかならもう少し短縮できますが、現在は多コア、低電圧、低発熱、クロック可変、省電力の方向なので、1本のアプリにフルパワーを使わず余裕を持たせてる感じでしょうか。

Diskmarkはこんな感じ

シーケンシャルで100MB/s台 HDD回転数は7200rpm品をBTOでチョイス

 

http://webvizbench.com/ ←ブラウザのベンチ

 

ちなみにクロームだとこんな感じ

(参考)フロンティア(Celeron723)でIE9なら

3fps(笑)
これはフロンティアのビデオがハードアクセラレーションに対応してないためです。

このベンチはデスクトップのハイエンド構成で50fpsぐらいです。
しかしi7-990Xにビデオを2枚付けた場合全体で800Wぐらい消費します。
電子レンジを延々と動かしてるのと同じぐらい電力消費が激しいので電気代も相当なものになります。逆に省電力のシステムだとご覧の通りの結果になります。E-350で8fpsとか。

今回のシステムが高性能と省電力を高次元でバランスしてるのがわかります。

エンコード

47MBのWMVをMP4に変換させたら40秒でした。同じモノをフロンティアでやったら4分かかったので6倍速

総評

某所でi3-380M(2C4T)を触りましたが、全く問題ないぐらいキビキビと動いていました。
個人ユースでi7はオーバースペック気味。一般用途ならi5/i3で十分でしょう。
朝から晩まで動画のエンコードをするならi7に分がありますが、そういう特異な使い方をしない限りi7とi5/3との明らかな違いは現れません。

CPUにカネをかけるよりHDDを高速タイプにしたりSSDにしたり、メモリを8GB積んだりした方が全体的なキビキビ感が得られます。
インターネットをボヤーっと見るだけならE-350でも十分です。

このE-350はCPU+GPUで僅か18Wしか消費しないのにフルHD動画がヌルヌルと動く優れたCPU(APU)で、しかもCPU単価も安いので量販店だと37000円で一番安い機種が買えたりするぐらいコストパフォーマンスに優れています。
型落ち叩き売り状態になったら1個拾っておくと良いかも。
ただし、CPU性能はあまり良くないので演算しながら描画するようなケースだと期待外れになります。性能はE-350(Zacate)で動画検索してみましょう。

後書き

スマートホンやタブレットが台頭してきて低性能なネットブックは早々に駆逐されノートもその存在を脅かされつつあります。
文章を大量に打ち込む用途ならまだノートが優位ですが、メール程度の文章ならソフトキーボードでも(音声入力でも)用が足りますし、可搬性ならスマートホンの方が断然有利ですし、カメラやGPSや方位センサーまで付いてるのであらゆる使い方に対応できます。

そして来月にはChrome OSを搭載したノートが発売されます。Windowsと違い、全てのアプリはChromeを通して動きます。もちろんデータはサーバー上にあるので端末がパワー不足ならパワーのある端末でログインすれば良いだけですし、買い換えても環境はそのまま使えます。
Windowsの様にいちいちアプリをインストールしたり環境を構築したりする手間がいりません。CPUが何だろうがビデオチップが何だろうが全く関係無くなるのです。

もちろんWindowsが急に無くなるわけではありませんが、通常はスマートホンを持ち歩いて会社に着いたらそのスマートホンをキーボードと液晶の付いた物体にブスっと挿して使う〜みたいな感じかな。それがWindowsなのかどうかはMSの頑張り次第でしょう。

そういう近未来的な使い方もすぐそこまで来ています。
パソコンを買った!と声高に叫ぶのも今回が最後のような気がします。
今回のPCの製品寿命が来る頃には随分様変わりしてる事でしょう。

大電力を消費するデスクトップは業務、学術用途かサーバーかマニア層の物となり、家庭用はゲーム機やテレビとの融合が進み、「パソコン」ではなくなっているでしょう。Webがサクサク見られたらそれで十分な人は多いはずです。

日本製スマートホンは家電屋が兼業してるところが多いからゲーム機も巻き込んで先手先手で世界をリードして欲しいですね。3D(笑)は後回しで良いから。