Hillock カナダ便り No35

画家ゲルノット・ネーベルの個展をみる!


画家ゲルノット・ネーベルの個展をみる! ゲルノット・ネーベルの個展はとっても楽しかった。
彼の作品スタイルは抽象的だが、とても解りやすくその作品の気持ちになったり、その場所に立っているような気分になった。

ちょうどギロックの作品をはじめて聞いたとき思わず「秋のスケッチ」の気分にひたってセンチメンタルになってしまったように。
ある作品と出会い情景や思いが手に取るようにわかり共感したとき、自分は絵画や音楽に精通しているように思え、自信が持てた経験はないだろうか?

彼の作品の題名はとても印象的でかつロマンティックである。
「霧氷の後ろ」「青い時間」「川の夜明け」「壊れやすい思い出」等など、まるで詩のタイトルのようだ。彼の色使いは大胆だがタッチは繊細だ。言葉で説明するよりホームページを覗いてもらえばよりよくわかってもらえると思う。
  http://www.gernotnebel.net

これらのすばらしい作品とともに小石が小さな額たてにのせられ並べられていた。そして、歩道の割れ目、古ぼけた壁、鉄さび、ボートの傷などのクローズアップ写真も展示されていた。これらのものは日常生活の中で見向きもせずに通り過ぎてしまうことが多い。この小さな忘れ去られたものたちが展示されることによってそれぞれの個性や表現しようとしていることがありありと見えてくるので、とてもわくわくした。



帰り道、私は歩きながら空に浮かぶ雲の形を眺めたり、小石や木の葉、それに古ぼけた家の壁など今までとおり過ごした小さなものに目がいくことに気がついた。 音楽でも、何も特徴を見出せなかった小さな1小節の中にも何か面白いことを見つけ出せるかもしれないと思った。
 ほんの少しの注意力と好奇心が音楽の解釈やひびきを、あるいはわれわれの人生をすっかり変えてしまうかもしれないと思った。

幸運なことに次の週この美術館で画家ゲルノット氏を迎えて彼の絵画とその製作過程などについて話を聞くチャンスがあった。 ところがフランス語で話されたのでほとんど理解することができず、このすばらしい絵画について知りたいと思っている私にはとってもフラストレーションになった。

しかしこのことは、いつも難しくて挫折しそうになるフランス語のレッスンを続けなければと励まされる結果となり、そして好奇心を持つことの大切さを教えてもらった。
私の音楽生活に刺激を与えてくれたすばらしい個展だった。


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