Hillock Canada Diary No.32
キャサリン・ロリンの「ピアノ・キャンプ」



   

デトロイトに住むキャサリン・ロリンを訪れ「ピアノ・キャンプ」を受けてきました。
ブルームフィールド・ヒルズはダウンタウンから30分ほどのところにある住宅街です。緑がいっぱいで森の中に家が建っているようでした。 家の前はまだ舗装されていない道で、朝散歩をした時3頭の親子の鹿に出会いました。人に慣れているのかこっちをじっと見ているのでしばらく目と目で見つめあって会話しをしているような気分でした。動物が自宅の庭を散歩するなんて別世界のようです。

   


ロリンの知り合いのお家で行なわれた改築お祝いのパーティーへも連れて行ってもらいました。大きなお家でビックリしました。湖に面した壁は全てガラス張りで素晴らしい眺めです。ここではよく音楽家を招いてコンサートが開かれるそうです。もちろんリビングルームにはスタインウェイのグランドがありました。もうすぐこのお家の奥さんがチェリストと一緒にコンサートをされるので、演奏曲を探しておられました。そこでギロックの好きだったラフマニノフの「ヴォカリーズ」を薦めたらとっても気に入ってくださいました。これもギロックの「輪」かな?と思いました。


キャシーの人懐っこい ”バタースコッチ”




さて本題のピアノキャンプでは「ロリンのピアノコース」のテクニックとレパートリーのレベル1〜3までを3日間かけて学びました。
まず18の基礎になるテクニックについて、
@どのように身体を使うのか
Aどのような音を求めるのか
Bどのような場所(曲の中の)で使うのか
    を中心に学びました。

ロリンのオリジナル曲を始め、多くのマスターピースの中で使われている箇所を取り出し、実際自分で弾いて、ロリンからアドヴァイスを受けました。
説明を読んだり講座で説明を聞いて、頭の中では大部分を理解したつもりでも、実際自分で弾いてためしにロリンに見てもらうと、自分で理解していたことがほんの一部分であるように思えました。ほかにもたくさんのことを発見しました。 特に大人が今までと違った奏法を取り入れる時、完璧にする事が難しいケースがあります。このような時どのように自分が既に持っているテクニックにロリンのテクニックを取り入れるかが大きな課題になります。そしていろいろな音色を作れると、解釈表現もバラエティーに富んできます。

これらの奏法を正しく使っているかどうかの判断は、全て自分の耳にかかっていることを改めて確認しました。
ギロックのピアノ教本「ピアノ・オール・ザ・ウェイ」では耳のトレーニングに重きを置かれているわけが良く分かります。

   

余談ですがモントリオールでもピアノ教本は必ずギロックを使うと言うハワイ出身のピアノの先生に出会いました。これもまたまたギロックの「輪」でしょうか?
演奏者としてまずたいせつなのは自分の耳で自分の作りたい音を聞き分けられることです。ピアノ教師として、生徒の作り出す音を聴く耳を持たなければよいアドヴァイスは出てきません。そして何よりも良い耳を持っていたら演奏会を何倍も楽しむことが出来ると思います。

「ピアノキャンプ」では自分で実際に弾いてみるので、全ての説明をその場において心身の両方で理解することが出来ます。
美しい音作りと数々の名曲を楽しめる「ロリンのピアノキャンプ」に一人でも多くの方に参加してもらえたらいいなと思いました。


Hillock 2006年12月24日写真追加

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