| @ 健康なときにはCDを聞くことなどなんでもないことだけど、今夜3ヵ月ぶりに気持ちよくCDでピアノコンチェルトを聞くことが出来た。
うれしくて、とっても平和な気分で時を過ごしている。なんというか、じわじわとにじみ出てくるというか、小川が流れ始めたときのような気分。 A3月の末に飛行機に乗った時風邪を引いていたせいか、気圧の加減で耳がとても痛くなって「バリッ」と音がしてから、耳が詰まっているような感じで聞えにくくなった。 B4月はじめにカンザスシティーから帰ってから直にクリニックへ行った。 一般科の診察では「中耳が化膿している可能性があるから」と言われて抗生物質をもらって飲んだが、気持ちが悪くなり翌日もう一度クリニックへ行った。日本なら直接耳鼻科へ行くところだが、カナダのケベック州ではまずファミリードクターか一般診療の医師に診察を受けて、その医師の紹介状がないと耳鼻科へ行くことがでない。そのうえ一般診療だと毎日医師が交代する。かと言ってファミリードクターに見てもらうには予約をとるのに一ヶ月はかかる。 その日の医師は「鼻ズマリがひどいからだ」といってうっ血を取り除くお薬をくれた。これで何とかひどい状態は治まった。 Cそして5月になり日本へ帰るのでまたまた飛行機に乗った。 今回は前のように痛くなかったが、日本へついてから、仕事のときは気が張っているせいかなにも問題はなかったけれど、レストランなどで話しをすると聞き取りにくいことに気がついた。 Dモントリオールへ帰ってからも日常生活には問題はなかったが、騒がしい場所へ行くと聞きづらい。 それとピアノの音が気に入らず、吸音材を壁に貼ったり再三調律をしてもらったり、何をしても気に入る音が聞えてこない。どうしてだろう? 後はピアノを違う部屋に移すしかないだろうと思った。 E8月に入って自分の声が二重に聞えたり、頭で大きくこもって響いたり、物音がワンワン鳴り響き、夜になるとすっかり疲れて目をあけていることも辛くなった。 これはただ事ではないと思って病院の救急診療へ行った。7時間待ってやっと医師に会えたと思ったら、「ここでは何もできないので耳鼻科へ行ってください」と紹介状をくれた。何とかしてもらえると思っていたのにがっくりだ。もらった予約は11月で2ヶ月以上の予約待ち。どうしてこんな状態で過ごせるのだろうか! 耳へのプレッシャーが頭をしめつけワンワンとうなるように感じ、聞え方が日に日にひどい状態になるので、違うクリニックを通して早く耳鼻科へいける方法を探し始めた。 このときには人と話すことや大好きな音楽でさへ拒否状態。ちょうど運良くか悪くかしらないけれど、右手が腱鞘炎だったのでピアノを弾くのはあきらめられた。 その分なるべく自然を見て過ごそうと思った。夏は寒いくらいだったモントリオールだが今年の秋はお天気が続き木々がすばらしい色をつけてくれたので大いに慰められる。 |
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F9月に入っても耳鼻科の先生には会えず、手の打ちようがないので気持ちがとても滅入ってしまった。 考え方が否定的になってしまい、慰められるはずの音楽も聴けず八方塞。 そこでプライベート(実費)のお医者さんなら早く治療をしてもらえるかと思いついて、こねを使ってさんざん探し回ってやっと翌日に予約を取ってもらうことができた。 日本なら耳鼻科へ行ったらその場で処置をしてもらえるが、ここはまず医師とオフィスで会い、それから再度予約を取って病院で聴力、鼓膜の検査、レントゲン撮影を受けて、そしてまた予約してオフィスで結果を聞いて処置方法を聞き、またまた予約を取って病院での診察になるので治療へたどり着くまでとてつもなく長い道のり。 GプライベートのD先生はステロイド剤の鼻スプレーをするように指示し、いろいろな検査を病院で受けるように手はずをととのえた。これも11月まで空きがない。 スプレーでひと月ほど様子を見ていたが、とてもこの道のりは待てないとD先生に泣きついた。病院ならすべて機材は整っているからD先生の勤めている病院の救急診療へ行きなさいと提案してくれた。 次の日、朝6:30に家をでて病院についたとき、昨夜の10時から待っている人がまだ診察受けてないと受付で聞かされた。またまた待つこと7時間。 やっと順番が回ってきたと思ったら「今日は耳鼻科の先生が休日で誰もいないから予約を取って耳鼻科の診察を受けてください」といわれた。「耳鼻科の先生が病院へ行ったら何とかなるといったから救急診療へ来て今まで待っていたのに」というと、その医師は「どうしてそんなに長いことほっといて、いまさら我慢できないと言うんですか?」と訊くのです。さすがの私も今回は切れてしまった。 ケベックの医療事情が早く診察を受けさせてくれないのではないか! 予約が取れないのにどうして診察が受けられるというのだろう! これまで合計何時間病院の待合室で時間を費やしたと思っているのだろう! この日はどうしてもひかなかったのでその医師はD先生に電話をして相談し、休日あけに何とか病院の耳鼻科で診察を受けられるように手配してくれた。 H10月5日やっとたどり着いた処置室のある耳鼻科。D先生紹介のブラック女医はテキパキてきぱきとすごい的確な動き。まず鼻からチューブを通して内部の写真を取り、次は聴力検査、そして鼓膜の検査。 3時間ほど待たされて治療室へ通され、鼓膜の内側に液体がたまっているからこのような辛い症状がでるのだが、初期であれば直に鼓膜切開をして液体を出すけれど、だいぶ日にちがたっているし、その上ステロイド剤を使ってから左の耳が少しよくなってきているので、あと2週間様子を見てそれでもよくならなければ鼓膜の切開をするという。 またまた違う鼻スプレーと抗生物質をもらってとぼとぼ帰宅した。 Iそれから2日目、鼓膜はびりびりとよく鳴るけれど頭がとても軽くなった気がする。風の音も普通に聞えるようになったのでCDを試してみた。今までのようにワンワン響いてかなづちでたたかれているような気がしない。素直に音が聞こえることがこんなに幸せなことだとは今まで気が付かなかった。そして時間を忘れてピアノを弾いた。(オット、手が痛み出した!) Jそれにしても一般診療の先生から耳鼻科の治療まで半年費やした。やっと治療を受けるルートができた。 誰にでも分かる音楽を生活の中にと音楽活動を続けてきたけれど、次はケベックの医療事情改善運動の活動家になってるかも??・・・なんて笑ってしまった。 『このまま音楽を普通に聴き続けられますように!』と祈った。 |