Hillockのカナダ便り Vol.8 ( 2002/9 )
Hillock Canada Diary 2002・9・28
9月20日(金)
カナダへ来てはいじめて友達になったピアノの先生リリアンが今年の春隣町のべロイからカントンオーフォードへ引っ越してしまった。ジャズピアノのレッスンを受けるために月に2度は帰ってくると約束してくれたのだが、難しそうだ。カントンオーフォードという所は山がすぐ近くにあり冬はスキーが楽しめる。またメンフレメイゴクという美しい湖が近くにあり夏は避暑客でにぎあう。春と秋は木の葉の色が美しくサイクリングや登山を楽しめる。しばらくはこの魅力が彼女を虜にしてしまうのだろう。
もうひとりのピアノ教師ジェニはフランス語しか話さない。二人の通訳をしてくれていたリリアンがいなくなったのでギロック友の会はしばらくなりを潜めていたが、思い切ってジェニに電話をしてみた。
私の片言のフランス語がジェニには通じた!!!!!大感激。ジェニも新しい生徒が増えもっとギロックのことを知りたくて会いたかったといってくれた。
それで話がまとまり20日ジェニの家へひとりで出向いていった。ギロックと仲間の楽譜初歩向けのものは全部持ってきて見せて欲しいと頼まれ、かばんに全部詰めてジェニの家へ行った。今回はロリンの「ダンス・フォー・ツー」を一緒に弾いてみることにした。そしてうまく息が合ったとき老人ホームを訪れてコンサートをしようということになった。ジェニは簡単でちょっと練習すれば弾けるのにいろいろなダンスリズムを楽しめるこの曲集を見て、目をぱちくりさせて、「いとこにも教えてあげよう!」と大喜びだった。そしてお昼の時間になった。
この街の学校はお昼に子供達は家へ帰って食事をしてもいい。ジェニの3人の子供達は次々と家へ帰ってきた。小学校1年、4年、6年の3人。帰らないと邪魔になるな・・・と思っているとジェニが子供子供達と一緒にお昼ご飯を食べるように進めてくれた。ジェニの考えていたメニューはスパゲティ。しかし子供達はハンバーガーがいいと言い張る。ジェニーもなれたもので、急きょハンバーガーを作る。一番下の子はインスタントラーメンが言いという。それぞれの希望に応じて手際よく注文をこなすその身のこなしはプロ級だ!ご馳走が出来るまで下の二人の女の子は自分が今習っているピアノ曲を聞かせてくれた。そしてうまく弾けた時のご褒美や先生(おかあさん)の書いたアドヴァイスなど次々と披露してくれた。一番上の男の子はピアノからアイスホッケーに変わったそうだ。
そしてそれぞれの注文のお昼ご飯が終わるとさっさと学校へ戻っていった。忙しいけど子供がたくさんっていいなと思った。子育てにピアノの教師、その上ジェニは洋服の型紙を作ることが出来る。学生の時専攻した学科である。一年のうちある時期だけこの仕事を頼まれる。ちょうど今がそのときで縫製工場から頼まれて型紙を作るのにも追われていた。しかしどの仕事をも楽しんでやっている。
そのあとジェニのお母さんから電話がかかってきてちょっとジェニを訪れるという。またまた帰らなくてはと思っているとお母さんがきた。ジェニもまだ帰らなくていいというのでお母さんとも出会うことが出来た。そして今日はお母さんの誕生日だという。「おめでとう!」を言った後ジェニが連弾をしてお母さんへプレゼントしようといった。どれもまだ形になってない初見同様。しかし、ジェニは少しも恐れない。全く初見の「ロシアのワルツ」をひく事になった。二人とも間違える上、息も合わせられないはでつらい所だったのですが、お母さんは、われわれのいっしょに弾く姿を見てとても喜んでくれ、最高のプレゼントだと言ってくれた。
ここでも完成したものしか人の前で弾けないと思っていた私ですが、このお母さんからとても大切なことを教えてもらった気がした。音楽は音だけでなく、それを演奏する人の気持ちも一緒になって人に伝わるのだと思った。
帰る時、ジェニは「ピアノの先生の合同の発表会ではいつも皆同じような曲ばかり演奏するのだけど、今年、私の生徒はレパートリーが増えて聞きに来る人達をビックリさせると思う!」とおお喜び。
お互い忙しくて時間が取れないけど、また次ぎ一緒にピアノを弾く日が楽しみである。
リリアン、ジェニと末っ子のロザリ「2001年撮影」

安田裕子