談山神社
ご案内
 聖徳太子の死後,蘇我蝦夷・入鹿親子が実権を握り,国の政治をほしいままにしていた。この横暴をこころよく思っていなかった中臣鎌子(後の藤原鎌足公)は飛鳥の法興寺(今の飛鳥寺)で蹴鞠会(けまりえ)があった時,中大兄皇子(後の天智天皇)に出会う。
 西暦645年5月,二人は多武峰(とうのみね)に登り,「大化の改新」の談合を行ったことから,後にこの山を「談い山」「談所ヶ森」と呼び,談山神社の社号の起こりとなった。
 鎌足公の没後,長男の定慧和尚が唐より帰国し,父鎌足の由縁深い多武峰に墓を移し,十三重塔を建立,大宝元年(701)には神殿が創建された。この塔は現存する唯一の木造十三重塔である。
 毎年4月と10月には藤原鎌足と中大兄皇子が蘇我氏討伐の策を練った故事にちなんだ蹴鞠まつりが境内で行われる。

拝 観 ◆拝観時間◆ 午前9時〜午後4時30分
◆拝観料◆ 500円
交 通 ◆近鉄大阪線・JR桜井線にて桜井駅下車,談山神社行または多武峰行バスで終点談山神社下車
URL ◆談山神社のHP◆  http://www.tanzan.or.jp/



樹齢500年の神杉に囲まれた石段

拝殿の釣燈籠

朱塗り舞台造りの拝殿

権殿

権殿と大銀杏

新廟拝所

十三重塔

紅葉と十三重塔

神幸橋から見る十三重塔


◆一口メモ◆

 談山神社は桜井駅から南へ多武峰を上がっていったところにあります。結構広い無料の駐車場に車を停めて,草餅や串こんにゃくが売られている参道を少し歩きます。
 奈良の中でも紅葉で有名なこの神社が一番美しいのは,新廟拝所や神幸橋付近から見た十三重塔。紅葉に包み込まれた木造の塔が絵になります。でも,小学校の頃,ここに写生遠足に来たことがありますが,十三重塔を描くのはとても難しかったです(笑)。
 ここは大化の改新で有名な藤原鎌足ゆかりのお寺で,歴史好きの人なら,大化の改新の「談合の図」や「蘇我入鹿暗殺の図」などの絵巻物を見るのも楽しいと思います。春と秋の蹴鞠まつりも一度見てみたいものですが,今年はワールドカップにちなんでサッカー選手による「万葉けまり」の試合も行われたそうです。鹿の皮でできた白い鞠の横にサッカー選手の写真が飾られていました。

2002.11.2 訪