中学生用 第2版(2005年から使用)

 「エコライフチェックシート」の“1日に減らせる二酸化炭素の量”は、次の計算式で算出しています。(小数点以下、四捨五入)
  1. 赤色数字は、二酸化炭素量(二酸化炭素換算で表現)です。
  2. 二酸化炭素排出係数は、財団法人日本環境協会と全国地球温暖化防止活動推進センター発行の資料“身近な地球温暖化対策〜家庭でできる10の取組み〜”で採用されているデータを使用しています。
■項目1 冷蔵庫の扉は、すぐ閉めた。

“開放時間を20秒間の場合と、5秒間の場合との比較。年間で電気17.46kWhの省エネになる”(資料5)。
また、電気1kWhを使用する際に排出される二酸化炭素量は、0.36kg資料1)である事から、
17.46kWh/年 ÷ 365日/年 × 0.36kg/kWh = 17g

■項目2 テレビゲームをしなかった。

日本におけるテレビゲームをする人の1人1日当りの平均時間は、平成13年度データで2時間1分である(資料6)。
使用するテレビは消費電力110Wのものとし、この時間テレビを使わずにすむと考えると、
110W × 2.02時間 × 0.36kg/kWh = 80g

■項目3 使わないときは、コンセントからプラグをぬいた。(充電器、エアコン、パソコンなど)

1日24時間つなぎっぱなしの状態である機器(待機電力はそれぞれ、携帯電話充電器0.8W、エアコン4W、パソコン2.3W)のプラグを、コンセントから抜く場合で考える。
1日当りの使用時間を、携帯電話充電器1時間、エアコンはまだ使用していない時期と考えて0時間、パソコン2時間として計算すると、
 (0.8W×23時間+4W×24時間+2.3W×22時間) × 0.36kg/kWh = 59g

■項目4 部屋を出るときは、明かりを消した。

60Wの照明を1時間消す場合で考える。
60W × 0.36kg/kWh = 22g

■項目5 買うものを決めてから、買い物に行った。(廃棄)

100g(おおよそ卵2個分の重さ)のごみを減らす場合を考える。
ごみを焼却する際に排出される二酸化炭素量は、ごみ1kgあたり0.84kg資料1)であるから、
0.1kg × 0.84kg/ごみ1kg = 84g

■項目6 レジ袋は、もらわなかった。(製造+廃棄)

1枚あたりの重さが6gのレジ袋を、1日に2枚もらわなかった場合で考える。
“日本で生産・消費されるレジ袋の重さは、年間約15万トン。これらのレジ袋を、生産&焼却する際に排出される二酸化炭素量は約60.5万トン。”(資料2)である事から、これをレジ袋1gあたりで計算すると、
 60.5万トン ÷ レジ袋15万トン = 4g/レジ袋1g
 従って 4g/レジ袋1g × 6g/枚 × 2枚 = 48g

■項目7 ペットボトル入りの飲み物を、買わなかった。(製造)

500ミリリットルサイズのペットボトル(ペットボトル容器本体の重さ27g)で考える。
1.5リットル入ペットボトル1本(60gの重さ)を生産する際に排出される二酸化炭素量は87gである(資料7)。この事から、
87g × 27g/本 ÷ 60g/本 = 39g

■項目8 市町村のごみ出しルールにしたがって分けた。(ビン・カン・ペットボトルなど)。(リサイクル)

ビン・カン・ペットボトル・牛乳パックを、ごみにせずリサイクルした場合で考える。
下記それぞれの生産量等より、平成14年度の日本の人口約1億2700万人から算出した1人1日あたりの推定平均消費本数は、次の通りである。
  年間(t)*1想定した重さ(g/個)*2推定平均消費本数/日・人
ガラスびん生産量 16890003500.104
スチール缶生産量949000300.682
アルミ缶消費量292000250.252
ペットボトル消費量412565400.223
牛乳パック出荷量17200032.70.113
 *1 (資料14)より(平成14年度データ)  *2 (資料16)より

それぞれ1本あたりリサイクルする事によって減らせる二酸化炭素量は、“びん:0.11kg、スチール缶:0.04kg、アルミ缶:0.17kg、ペットボトル:0.07kg、牛乳パック:0.16kg”(資料1)。以上の事から計算すると、
0.104本×0.11kg/本 + 0.682本×0.04kg/本 + 0.252本×0.17kg/本 + 0.223本×0.07kg/本 + 0.113本×0.16kg/本 = 115g

■項目9 環境に良い商品や、リサイクル品を使った。(ノート、えんぴつなど)。(製造)

100%の古紙から出来た再生紙ノート(1冊30枚、中紙の重さ100gのもの)を、1日5枚使用する場合で考える。
“木材から紙を作る場合に比べて、古紙から紙を再生すれば、電力や重油のエネルギー量は1/3から1/5ですむ。
年間1000万トンの古紙を利用することで、ドラム缶約1000万本分(約20兆kcal)の重油を節約したことになる。”(資料8
重油1kcalを使用することで発生する二酸化炭素量は、0.30g資料7)。
従って、古紙1kgを再利用することで減らせる二酸化炭素量は、
20兆kcal × 0.30g/kcal ÷ 1010kg = 600g/古紙1kg
これらの事から、再生紙ノートを1日5枚使用する事で減らせる二酸化炭素量を計算すると、
100g/冊 ÷ 30枚/冊 × 5枚/日 × 600g/古紙1kg = 10g

■項目10 いらない紙を、メモ用紙として使った。(製造+廃棄)

1枚3gの紙を、1日2枚もう一度使った場合を考える。
紙1トンあたりを生産する際に排出される二酸化炭素量は、2003年度データで0.98トン資料9)。
この分のごみを減らすことにもなり、1kgのごみを焼却する時に発生する二酸化炭素量は0.84kg資料1)。
これらの事から、
2枚 × 3g/枚 × (0.98トン/紙1トン+0.84kg/ごみ1kg) = 10.9g
片面(裏面)の使用なので、10.9g ÷ 2 = 5g

■項目11 近くに行くときは、車に乗らないで、歩きか自転車で行った。

往復2kmの移動を、徒歩や自転車にした場合で考える。
1人1kmの移動で自動車から排出される二酸化炭素量は165g/人・km(資料3)。この事から、
2km × 165g/人・km = 330g

■項目12 水を流しっぱなしにしなかった。(歯みがきのときなど)

歯磨き時に3分間(1分間で6リットルの水が流れるような蛇口の開き方で)、シャワー時に1分間(1分間で10リットルの水が流れるような蛇口の開き方で)、それぞれ余分な水の流しっぱなしをした場合で考える。
1mの水を作る際に排出される二酸化炭素量は、0.58kg資料1)であるから、
(0.006m/分×3分間+0.010m/分×1分間) × 0.58kg/m = 16g

■項目13 手をふくときは、ハンカチを使った。

ティッシュ1枚の重さは0.65g。手をティッシュで1日4回拭くのを止め、代わりにハンカチを使った場合を考える。この時、この分のごみを減らす事にもなる。(ハンカチを洗濯する際のエネルギーは、ハンカチの大きさが小さい事から他の洗濯物に含めて考えるとし、ここでは無視する。)
紙1トンを生産する時に排出される二酸化炭素量は0.98トン資料9)。
1kgのごみを焼却する時に発生する二酸化炭素量は0.84kg資料1)。
これらの事から
0.65g/枚 × 4枚 × (0.98トン/紙1トン+0.84kg/ごみ1kg) = 5g

■項目14 シャンプーは、使いすぎなかった。

シャンプー5mlを使いすぎた場合を考える。
シャンプー5mlを流した場合、BOD*3は62,500ppmになる。(資料7
きれいな水(BOD2ppm程度)にするには、0.156mの水が必要。
1mの水を作る際に排出される二酸化炭素量は、0.58kg資料1)であるから、
0.156m × 0.58kg/m = 90g

*3 BOD:生物化学的酸素要求量のことで、河川の水質を表す指標。この値が大きいほど、水質の汚濁が進んでいる。

■項目15 ご飯やおかずを、残さず食べた。(廃棄)

日本人1人1日あたりの平均食べ残し量は、平成15年度データで19.4g(資料4)。
1kgのごみを焼却する時に発生する二酸化炭素量は、0.84kg資料1)であるから、
0.0194kg × 0.84kg/ごみ1kg = 16g

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