"ドラマ演出"日誌(2002年4-6月期)

02/04/05  おかみさんドスコイ!!(第1週)(5)

脚本:楠本ひろみ、坂田義和、横田理恵、清本由紀、松田裕子
演出:竹園元(第1週)(3)、皆元洋之助(2)、亀井弘明、古賀敏仁
主題歌:「レントゲン」12.ヒトエ
制作:青井邦臣
プロデューサー:日高英雄、竹園元、上川栄
演出補:元村次宏、中村和宏
制作補:藤井謙一、岡田浩祥
出演:いしのようこ、松村雄基、鳳八千代、谷啓、銀粉蝶、宮村優子etc
制作:MBS企画、毎日放送
関東放送枠:TBS系・月〜金PM1:30「ドラマ30」

 「ゴーストティーチャー」の竹園元さん

2年前の8月に、この「ドラマ30」枠で放送された「ふしぎな話3・ゴーストティーチャー」という5話完結のドラマを覚えていますか? 田舎で受験合宿している子供たちの前に、戦争で死んだ教師(岡田義徳)の幽霊が出てきてメッセージを託す――というストーリーで、Sugar Soulの「Respect Yourself」がBGMでガンガンかかっていたドラマです。(00/08/18参照)

そのドラマを演出していたのが竹園元さんです。この人のことはあまり良く知らないのですが、テレビドラマデータベースなどを見るかぎりですは、長い連続モノをチーフで演出するのは今回が初めてみたいです。このドラマを毎日見ているワケじゃないので、細かいことはわかりませんが、音楽の使い方は相変わらずカッコイイです。

番組オリジナルのサウンドトラックではなくて、既発の音源をBGMにしているようですが、歌モノの多さが目を引きます。歌モノのBGMというのは、インストよりもインパクトが強いので、多用しすぎるとしつこくなってしまうのですが、このドラマの場合は、その辺のバランスが微妙に上手いです。竹園さんの選曲のセンスが良いからなんだと思いますが、見てない日の方が多いからハッキリとしたことはわかりません。ただ、竹園さんが音楽派の演出家なのは間違いないでしょう。(^^ゞ ――若干蛇足ですが、主題歌の「レントゲン」もいい曲です。これも竹園さんの選曲なんでしょうか。CDが欲しかったりします。(^^)

なお、第2週を担当している皆元洋之助さんは、「ふしぎな話2・三つのお願い」(出演:小島可奈子・つるの剛士)を演出していた人ですが、この人はフリー系の演出家でキャリアも長そうです。関西のみで放送されている「部長刑事」シリーズなども手がけているようです。「ドスコイ」では音楽よりも効果音の方に力を入れているような気がします。……といっても、第2週は1回しか見てないんですけど……。(^^ゞ

 佐藤健光さんの影響?

基本的なキャラクター設定などは、佐藤健光さんのホームコメディを参考にしているようにも思えます。具体的に言うと「田舎で暮らそうよ」(99年・テレ東)「別れる2人の事件簿」(00年・テレ朝)「神戸発、尾道まで〜橋に恋した父の新幹線通勤物語」(02年・テレ朝・単発)あたりのテイストで、屋内セットに木目調が多いところもよく似ています。健光さんといえば、97年に「愛の劇場」枠で「ぐっどあふたぬ〜ん」(主演:河合美智子)というドラマを手がけていましたが、そのドラマも洋楽系のBGMがガンガンかかっていました。カーペンターズの「デスペラード」とか。(^^ゞ

佐藤健光さんは「仮面ライダー・アギト」〜「美少女H」から「弁護士・迫まり子シリーズ」まで、あらゆるジャンルで傑作をモノにしているスゴイ演出家なんですが、ネット上でも世間一般でも、ほとんど話題にならない人ですね。このサイトでも、幾度となく取り上げているのですが、レスが付いたことは一度もありません。こういう人に着目しないで、堤さんとか福澤さんとか土井さんを持ち上げている人たちっていうのは何なんだろう……なんて、ときどき思ってしまうことがあります。――「ドスコイ」の話題から脱線してしまいました。m(__)m

「ドスコイ」に話を戻すと、第何話かは覚えていないのですが、倹約の標語が墨で書かれた半紙が道場の壁に貼ってあるシーンがあって、それが「トリック」のパクリになっているのが笑えました。「鬼の目にも金」とか。(^^ゞ


02/04/05  真珠夫人

原作:菊地寛
脚本:中島丈博
演出:西本淳一、藤木靖之、大垣一穂(ザ・ワークス)
音楽:寺嶋民哉
プロデューサー:鶴啓二郎(東海テレビ)、塚田泰浩、阿部謙三(東宝)
制作:東海テレビ、東宝

また、「ドスコイ」以上にちゃんと見ていないのが裏番組の「真珠夫人」なんですが、これも、ちょこっと見た感じではかなり濃いです。ドラマのテーマが濃いんじゃなくて、キャラクターや演出が濃いんですけど……。(^^ゞ 胡散臭い雰囲気がたまらない大和田伸也や森下愛子とか、「水戸黄門」みたいな大げさなBGMとか。音楽スタッフをチェックしたら、MMJでおなじみの寺嶋民哉さんだったのもちょっと驚き。「月下の棋士」をもっと下世話にしたような雰囲気です。

妙に気になるのは「聖徳太子」にも出ていた松尾敏伸とかいう人。知恵遅れの青年役みたいなんですが、少女マンガの登場人物みたいな中性的なオーラが異様です。公式サイトのインタビューによれば、ジュノンスーパーボーイから吉本興業入りだそうですが、なんか変な経歴ですね。(^^ゞ

原作は大正時代のベストセラー(新聞小説)で、菊池寛はその時のお金を元手にして「文藝春秋」を創刊したそうです。日本のメロドラマの元祖みたいな小説らしいし、新聞小説を帯ドラマにするっていう発想も面白いのですが、毎日見る気力がないので、思い出した時だけ見ることにします。ストーリーがわからなくてもキャラクターだけで楽しめたりするんで、こういう見方もOKでしょう。(^^ゞ あと、和風アンティーク系のセット〜小物類にも力が入っているので一見の価値ありです。


02/04/06  さくら(第1週)(6)

脚本:田渕久美子
演出:清水一彦(1)(2)(3)、佐藤譲(4)
制作統括:吉川幸司
制作:NHK
関東放送枠:NHK・朝ドラ

 「ハンドク」をパロった第6話

貧乏臭い料理根性ドラマだった「ほんまもん」は、早い段階で脱落してしまいましたが、今回の「さくら」は微妙に遊び心が感じられて面白いです。特に注目したいのがこの第6話。江戸川土手(?)のシーンで寅さんのソックリさんがエキストラ風に登場していました。これが「ハンドク!!!」のマネなのは明白でしょう。荒川土手のシーンで金八が登場していたのとまったく同じ発想です。朝ドラの堤幸彦化が着実に進行しているみたいです。(^^ゞ

あと、生徒役にもユニークな人選が目立ちます。江成正元と長澤まさみの兄弟はわりかし有名ですが、他にも「キッズ・ウォー3」「中学生日記」に出ていた川本貴則、「ズッコケ三人組1〜2」に出ていた内村智章、「ズッコケ三人組3」に出ていた安藤奏など、見覚えのある顔がちらほら出てきます。また、手持ち系のカメラワークが冴える高山〜古川のロケーション映像も見ごたえがあります。(^^)


02/04/06  新ズッコケ三人組(1)

原作:那須正幹
脚本:戸田山雅司、藤本匡介、岩村匡子
演出:宮崎純(1)(2)(6)(7)、中寺圭木(3)(4)(8)(11)、小島史敬(5)(9)(10)
音楽:谷川賢作
制作統括:金井勉
出演:米田良(ハチベエ)、井前隆一朗(ハカセ)、佐野貴博(モーちゃん)
制作:NHK大阪
関東放送枠:NHK教育・土曜6時「ドラマ愛の歌」

 過去のシリーズとは別物

1年前に放送された「ズッコケ三人組3」はとてもクオリティの高い作品で、この日誌でも文字数を割いて取り上げました。だから当然、今回のパート4にも期待をしていたのですが、フタを開けてみたら脚本も演出もクオリティが下がっていて、拍子抜けしてしまいました。登場人物が関西弁でしゃべっているのも変だったし……。しかし、エンドロールを見たら謎はすべて解けました。制作が「NHK大阪」になっていたからです。

脚本は前回と同じ戸田山雅司さんですが、過去の「ズッコケ」シリーズとは別物だと考えた方が良さそうです。主役の3人を含めて、キャスティングは野暮ったいし、カメラワークにも前回のシリーズを意識したところはあるものの、トータルな印象は野暮ったいです。演出の宮崎純さんって、「ほんまもん」や「バブル」でサブDをしていた人ですが、あまりボクの趣味には合わないみたいです。


02/04/17  ウエディングプランナー〜SWEETデリバリー(2)

原作:鴨居まさね「SWEETデリバリー」
脚本:福田靖
演出:武内英樹(1)(2)(5)(9)(12)、羽住英一郎(3)(4)(6)(8)(10)、七高剛(7)
プロデュース:杉尾敦弘
主題歌:CHEMISTRY
関東放送枠:フジ・水曜9時

 タイトルの付け方からして「アンティーク」

う〜ん、これはイマイチ新味のないドラマですね。はやい話が、基本的な構成が「アンティーク」で、ギャグのテイストが「お見合い結婚」。

原題をサブタイトルに持って来るところも「アンティーク〜西洋骨董洋菓子店」とソックリだし、セミレギュラーみたいな登場人物にエピソードを一話完結風に割り振っていくところもソックリだし、個々のエピソードが単純すぎるところもソックリだし、クライマックスに音楽で甘ったるく盛り上げるところもソックリ。その気になれば、「アンティーク」と「ウエディングプランナー」で、登場人物の対応表とかが作れそうです。

ギャグシーンにおける音楽の使い方は、鈴木雅之さんのスタイルの改良版という感じ。鈴木さんがオーケストラ系を多用しているのに対して、武内英樹さんは「ルパン三世」みたいな、小人数系のジャズ〜ロックバンド系の曲を使って、同様の効果を生み出しています。――あと、セカンドDの羽住英一郎さんは、「アンティーク」でも「お見合い」でもセカンドDですね。「お見合い」からだと4クール連投になります。(^^)

第1話は奥貫薫と川岡大次郎だけを見てて、第2話は神木隆之介だけを見てました。神木くんはNHKの「お美也」にも出てるから、掛け持ちですね。(^^ゞ


02/04/18  眠れぬ夜を抱いて(2)

原作・脚本:野沢尚
演出:西谷弘(1)(2)(4)(6)(12)、村上正典(3)(5)(11)、北川学(?)
プロデュース:内山聖子、中込卓也、関口静夫
主題歌:brilliant green「Forever to me〜終わりなき悲しみ〜」
音楽:溝口肇
演出補:北川学
制作:テレビ朝日、共同テレビ
関東放送枠:テレ朝・木曜9時

 「空から」によく似た演出スタイル

このドラマの演出は「空から降る一億の星」に近いものがあります。音楽やお芝居を抑制したトーンでまとめて、部分的に派手なギミックでアクセントをつけるというスタイルです。ただ、「空から」ほど極端なスタイルにはなっていなくて、お芝居やストーリーも「空から」よりはメリハリがあります。逆にいうと、「空から」よりも見やすいとも言えるし、明石家さんまや深津絵里ほど新味のあるキャラはいないとも言えます。

また、「空から」のギミックがトリック編集的な要素が強いのに対して、「眠夜」はトリック編集系だけじゃなくて、ホラー〜オカルト系のギミックも多いです。前触れなしで突然衝撃音が入ったり、逆に急に音声が無音状態になったり――など。ただ、「空から」にも同じような演出はあるから、基本的には同じだと考えていいと思います。両者を比較しながら見ると、いろいろと発見があるかもしれません。(^^ゞ

西谷弘さんは2クール連続でチーフDですが、この人がチーフ演出したドラマには、映像に共通点があるようです。「女子アナ。」「鬼子母神」(土曜ワイド劇場)「トップレディ」「眠夜」と並べてみると、どれもローコントラストで色彩感を抑えた明るめの映像になっています。そして、回想シーンなどでハイコントラストな映像を使用してたりします。なお、財前直見の娘役の大平奈津美は「鬼子母神」で、黒木香の娘役をやっていたような記憶があります。

野沢尚さんの脚本は、ボクの理解力を超えてしまうことが多いので、コメントは差し控えさせていただきます。「眠れる森」みたいに意味ありげな伏線がいっぱい出てくるけど、半分以上はウヤムヤになっちゃうとか……。(^^ゞ


02/04/18  しあわせのシッポ(2)

脚本:水橋文美江
演出:佐々木章光(1)(2)(5)(6)(9)(12)、藤尾隆(3)(4)(7)(8)(11)、大久保智己(10)
プロデュース:矢口久雄
主題歌:Every Little Thing「キヲク」
制作:テレパック、TBS
関東放送枠:TBS・木曜10時

 中途半端な叙情性がもったいない

直前までノーマークだったドラマなんですが、番宣をチラッと見たら「君が教えてくれたこと」(TBS・2000年4〜6月)みたいな叙情性があったので、にわかに興味が高まりました。――しかし、そこまで。(^^ゞ 

第1話を見たら、叙情性とコメディが中途半端な状態でゴチャゴチャしていてガッカリでした。(>_<) 第2話ではコメディ〜人情劇の部分が面白くなってきましたが、シリアスな部分はますます理解不能になってしまいました。父親役の長塚京三の気持ちも理解できないし、その父親といきなり同居してしまう水野美紀の気持ちも理解できません。ドラマ内では、一応説明はされていましたが、ミステリーじゃないのだから辻褄が合えば良いってものじゃないでしょう。

このドラマの中途半端な叙情性は、このまま終わらせるにはもったいないです。服部隆之さんの音楽もいいし、ELTの主題歌やタイトルバックもいいし、ロケーションやセットの雰囲気にも「君に…」に通じるテイストがあります。キャスティングだって悪くないし、何とかならないですかね〜。(^_-)

 小泉Jrから学ぶタレントマネージメント(?)

コメディ〜人情劇としては結構良くできていると思います。特に長塚京三・佐野史郎・坂口憲二の3人がマンションの部屋で顔を突き合わせているシーンは、「ちゅらさん」の男ユンタクみたいで可笑しかったです。女子生徒には宮崎あおいが出ていますが、こちらは現時点では何ともいえません。

また、小泉孝太郎は前クールの2本と同じようなボケキャラですが、確実にスキルアップしているみたいで、間の取り方とかも上手くなっているように思えます。半年前のワイドショーでは二枚目風に紹介されていて、必ずしもいい印象ではなかったのですが、ドラマで二枚目風の役をやらないのは正解なんじゃないでしょうか。彼はドリフターズと同じイザワオフィスの所属ですが、イザワオフィスはワイドショーよりも賢明だったというところでしょうか。“首相の息子で二枚目”なんて言うのは、タレントとしては大した武器にならないということがよくわかっています。基本的には加藤晴彦のお坊ちゃま版をねらっているのだと想像します。小泉孝太郎をテキストにして、タレントマネージメントのノウハウについて考えてみるのも面白いです。


02/04/22  空から降る一億の星(2)

脚本:北川悦吏子
演出:中江功(1)(2)(5)(7)(9)、平野眞(3)(4)(6)(8)(10)
主題歌:エルビス・コステロ「スマイル」
企画:石原隆
プロデュース:高井一郎、鈴木吉弘
関東放送枠:フジ・月曜9時

 効果音のみが派手な中江演出

なんか、えらくストイックなドラマですね。(^^ゞ 脚本・演出・演技……と、すべてが抑制に抑制を重ねるようにして作られています。それを“渋い”と感じるか“かったるい”と感じるかで、このドラマの評価は大きく分かれると思います。……といっても、ネット上の反応を見るかぎり、大半の感想は後者なんですけど。――以上が総論。以下が各論。

このドラマにおける中江功演出を象徴しているのは効果音、特に自然音〜生活ノイズ系の効果音です。具体的に言うと、風の音、足音、雑踏音、椅子がきしむ音、電化製品と思われるモーター音、店内の音、洋服がこすれる音、うどんをすする音、納豆をかき回す音――など。こうした効果音は、どのドラマにも入っているものですが、このドラマではそれが異常なくらい耳に残る演出になっています。全体的にBGMが少ない上に、セリフの間が長いシーンが多いから、相対的に効果音が目立ってしまうという側面もあるのですが、それだけではない明快な演出意図が感じられます。

この第2話に出てきた納豆をかき回すシーンなどは、効果音の強調が、意識的な演出方針なんだということがよくわかるシーンです。これ以外でも、第1話では、船のデッキにおける風の音、再度訪れた事件現場でしゃがみこむ明石家さんまの服がこすれる音、砂浜のシーンでの暴風っぽい風の音――など、派手な効果音がいっぱいありました。効果音のみが派手で、それ以外はすべて地味というのが、このドラマの特徴だといえるでしょう。

 出演者全員が井川遙のレベルに合わせてる?

出演者の演技もかなり抑制的です。明石家さんまなんて、過去のドラマの半分くらいのテンションで演技しているし、木村拓哉にしたって、大げさなニュアンスは皆無に近くて、しいて言うなら、ときおり見せる恐い目付きが目立つくらいです。台詞回しに限って言えばほぼ全員がボソボソ系。井川遙のレベルに他の役者が合わせているんじゃないか……と勘ぐりたくなるくらいです。(^^ゞ 深津絵里などは比較的ヴィヴィッドな表情を見せていますが、「カバチタレ!」などと比べたら、ボソボソ度が10倍増くらいしてます。

ボクは、明石家さんまも木村拓哉もあまり好きじゃないから、このドラマみたいな抑えた演技は嫌じゃないです。さんまが黙々とうどんを食べているシーンなどは新鮮だし、率直に“渋い”と思っちゃったりします。深津絵里の場合も、「カバチタレ!」の時はギターの早弾き大会を見せられているみたいで、いまひとつ絶賛しがたいものを感じたのですが、今回の演技にはそうした過剰さが一切ありません。

その結果、やんわりとした緊張感がドラマ全体に漂っています。張り詰めた緊張感ではなくて、あくまでもやんわりとした緊張感なんですが、こうしたテイストというのは劇場用映画によくある演出です。映画館のような密閉空間で大音量大画面で見ると、印象が違ってくるのではないでしょうか。実際、映像の質感や照明なども映画っぽい感じです。

 演出意図は明快だが、脚本は…?

だから、このドラマ(演出)の魅力を音楽にたとえるなら、ギターソロとかは一切なしで、ひたすらリフを反復するだけのギターバンドという感じでしょうか。ただし、ヘタウマじゃなくて、(キング・クリムゾンみたいな)上手い人たちが意図的にやっているという感じです。月9で、この演出はないだろうというツッコミはありだと思いますが、演出意図自体は明快に伝わっていると思います。決して、意図不明の演出ではないです。全体が抑制的だからなのか、部分的に派手なカット編集が登場して、アクセントをつけているようです。特に、トリック編集的なシーン繋ぎが目立ちます。キムタクが飛び降りたところで、どんぶりに落下する玉子のカットに切り替わったり――とか。(^^ゞ

ただし、ひとつだけハッキリしないのが北川悦吏子さんの脚本です。意図的に抑えているのか、単につまらないだけなのか、現時点ではよくわかりません。派手な事件を起こさないで、謎めいた雰囲気だけでドラマを引っ張っていくという意図があるのだとしたら、なかなか潔い選択だと思います。こういうのは、売れっ子のキムタク&北川コンビだからこそ許される冒険でしょう。新人の脚本家だったら、「第1話のラストに自殺シーンを入れろ」なんて命令されちゃうでしょう? (^^ゞ 

いずれにしても、このドラマは結構好きです、冒険してるから。……個人的な趣味でいえば、裏番組の「私の青空2002」とか、10時からの「天国への階段」の方が好きなんですけど。(^^ゞ


02/05/27  私の青空2002(8)[終]

脚本:内舘牧子
演出:柴田岳志(1)(2)(6)(7)(8)、大友啓史(3)(4)、勝田夏子(5)
音楽:本間勇輔
制作統括:家喜正男、諏訪部章夫
出演:田畑智子、篠田拓馬、筒井道隆、菊川怜、三宅健、宝田明、山崎裕太、加賀まりこ、伊東四朗
共同制作:NHKエンタープライズ21
関東放送枠:NHK・月曜9:15


02/06/24  天国への階段(12)[終]

原作:白川道
脚本:池端俊策、加藤正人
演出:鶴橋康夫(1)(2)(3)(4)(12)、岡本浩一(5)(6)(7)(10)、白川士(8)(9)(11)
主題歌: hiro「Eternal Place」
チーフプロデューサー:今村紀彦(YTV)、近藤晋(東北)
プロデューサー: 堀口良則(YTV)、代情明彦(東北)
演出補:白川士
制作:よみうりテレビ、東北新社クリエイツ
関東放送枠:日テレ・月10


02/06/25  整形美人。(11)[終]

脚本:吉田智子
演出:藤田明二(1)(2)(4)(7)(9)(10)(11)、都築淳一(3)(5)(6)(8)
プロデュース:小岩井宏悦、高橋萬彦
音楽:加羽沢美濃
主題歌:スガシカオ

02/06/25  春ランマン(12)[終]

企画:濱星彦
脚本:樫田正剛
演出:中島悟(1)(2)(5)(7)(9)(11)(12)、飯島真一(3)(4)(6)(8)(10)
プロデュース:安藤和久(関テレ)、松井洋子(AVEC)
主題歌:revenus「アカシア」
オープニングテーマ:LIV「Try」

02/06/26  ウエディングプランナー(11)[終]

演出:武内英樹(1)(2)(5)(9)(11)、羽住英一郎(3)(4)(6)(8)(10)、七高剛(7)


02/06/26  First Love(11)[終]

脚本:大石静
演出:生野慈朗(1)(2)(6)(10)(11)、今井夏木(3)(4)(7)、松原浩(5)(8)(9)
プロデュース:植田博樹
主題歌:宇多田ヒカル「SAKURAドロップス」
関東放送枠:TBS・水曜10時


02/06/27  眠れぬ夜を抱いて(12)[終]

演出:西谷弘(1)(2)(4)(6)(12)、村上正典(3)(5)(11)、北川学(?)


02/06/27  ビッグマネー(12)[終]

原作:石田衣良「波のうえの魔術師」
脚本:泰建日子(1)、林宏司(2)〜
演出:西浦正記(1)(2)(5)(7)(9)(10)(12)、木村達昭(3)(4)(6)(8)(11)
プロデュース:和田行、土屋健
主題歌:SAYAKA「ever since」
関東放送枠:フジ・木曜10時


02/06/27  しあわせのシッポ(12)[終]

演出:佐々木章光(1)(2)(5)(6)(9)(12)、藤尾隆(3)(4)(7)(8)(11)、大久保智己(10)


02/06/28  夢のカリフォルニア(11)[終]

脚本:岡田恵和
演出:土井裕泰(1)(2)(5)(6)、平野俊一(3)(4)(8)(11)、三城真一(7)(9)(10)
プロデュース:瀬戸口克陽
主題歌:堂本剛「街」
関東放送枠:TBS・金曜10時


02/06/28  九龍で会いましょう(12)[終]

原作:柴門ふみ
脚本:野依美幸
演出:六車俊治(1)(2)(5)(8)(9)(12)、徳市敏之(3)(4)、石川剛(6)(7)、本橋圭太(10)(11)
プロデュース:佐々木基、指田貴行 他
主題歌:河村隆一「Suger Lady」
挿入歌:工藤静香「maple」
制作:テレ朝、アズバーズ
関東放送枠:テレ朝・金曜11:15


02/06/30  ヨイショの男(11)[終]

脚本:両沢和幸
演出:両沢和幸(1)、金子文紀(2)(3)(6)(8)(11)、福澤克雄(4)(5)、塚本連平(7)(10)、加藤新(9)
プロデュース:東城祐司、伊藤達哉
主題歌:MATCHY with O.A.I「ヨイショ!'02〜日本の皆さんホメていきまショー〜」
制作:MMJ、TBS
関東放送枠:TBS・日曜9時


02/07/03  ごくせん(12)[終]

原作:森本梢子「ごくせん」
脚本:江頭美智留、横田理恵、他
演出:佐藤東弥(1)(3)(5)(7)(9)(12)、大谷太郎(2)(4)(6)(8)(11)、高橋直治(10)
プロデュース:増田一穂、加藤雅俊
主題歌:V6「fell your bleeze」
関東放送枠:日テレ・水曜10時


02/07/07  ゴールデンボウル(12)[終]

脚本:野島伸司
演出:猪股隆一(1)(2)(3)(7)(9)(10)(12)、吉野洋(4)(5)(8)(11)、佐久間紀佳(6)
プロデュース:伊藤響、
テーマ曲:ポール・アンカ「YOU ARE MY DESTINY」
関東放送枠:日テレ・土曜9時


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