セールスドライバーの配達日記 セールスドライバーの配達日記 宅配便でーす
シャチハタは玄関に
 
 
2001年4月10日  奇妙なお客さん・引越し編  
 

最近2回ほど引越し単身パック(仮称)の応援に入りました。
この単身パックとはその名の通り単身者向けに開発された引越し。

単身引越しパック!!
一人暮らしの引越を手軽に・安く・スピーディーに、
お客様専用のBOX(1.1m×1.1m×1.7m)
で宅配便感覚で引越ができます。

このBOXの中にいくら荷物を入れても金額は同じです。
パンパンに荷物を積め込んでも、半分しか荷物を入れ
なくても。
BOX1本で○万円という計算です。

引越し作業というものは簡単な様で難しいもの。
体力と根性だけでは勤まりません。
家具の運び方一つにしてもコツというものがあります。
狭い階段や廊下で商品や壁を傷つけない様に大型家具を運ぶ事は容易ではありません。
経験がかなりものを言う仕事です。

しかし、単身パックの場合、大型家具などはそう滅多に扱うものではありません。
冷蔵庫、洗濯機といっても単身者用の物ならば一人で運べますから。
ですから、普段宅配便を配達している引越しド素人の私たちでも単身パックでは即戦力です。
私たちSDは応援と言ってもこの単身パックの応援に行くことがほとんどなのです。

まぁ、引越しに関する予備知識はこれくらいにしておいて・・・

先日変ったお客さんに遭遇しました。
それは、とあるマンション・ハイツ槙原(仮称)401号室の中田さん(仮名)。

息子さんが就職で関東の方に行かれるという事で単身パックをご利用。
私はバイトの兄ちゃんを引き連れて、二人で集荷に伺いました。

荷物はダンボール箱がほとんど。あと、テレビと冷蔵庫と布団袋。
まず、お客様宅に到着した時、全ての荷物を見渡します。
BOX一本に納まるかどうかを判断するのですが、
どうも布団袋だけがBOXからはみ出してしまいそう。
でもこれ、1本に入るか入らないかで金額的に大きな差が出てきます。
布団袋だけBOXからはみだしてしまうとなると、
それだけで運賃が3000〜5000円ほどUPしてしまいます。

金儲けのことだけ考えたら布団だけ同送品送りにしてしまったらいいのですが、
やっぱりお客さんの立場にならないと!
また、次にご利用頂くためにもいい加減な仕事は出来ません。
で、私とバイトの兄ちゃん、ベランダから奥さんの見守る中、
なんとかBOX1本で収めようと必死になって積み込み開始!

1度積んだ荷物を下ろしては、再度積み直し・・・ 
いかに隙間なく荷物を詰込むか・・・
パズルの用に箱を積み替えては悪戦苦闘。

「う〜ん、うまい事いかんなぁ・・・」
箱の形が様々で余分なスペースが出来てしまう。

「やっぱりダメですか・・・?」
バイトの兄ちゃん、あきらめモード・・・

「イヤ、でも変な隙間が多い!!うまく積んだら行けるはずや!」
残りの仕事のことを考えたら、とっととここの集荷を終わらせて次に進みたいのですが
どうも、中途半端は納得いかん!
もう、意地になって仕事進めてました。

そして、頑張った甲斐があり、見事にBOX一本に全ての荷物を積み込む事が出来ました!
最後に布団を上から乗せて完了!
「見てみろ!蟻の入る隙間さえもないぞ!」
バイト君とがっちり握手!

「ありがとうございますぅ」
奥さんも感動されてる様子。お客さんのためを思って一生懸命仕事した気持ちが通じたみたい。
本当にウチの会社に頼んでよかったって言ってくれはりました。

そして、精算時、代金29150円のところ、奥さん30500円くれはるのです。
「あとでジュースでも買ってください」って・・・

「え〜?そんなん、ダメですわ奥さん。お釣出しますからぁぁ!」
当然断りましたが、奥さん、「気持ちやから・・・」っておっしゃるし・・・
ありがたく頂きました。
う〜〜ん、頑張った甲斐があった!
(引越しの仕事してたらよくあることなんです。ホントは頂いたらダメなんですが・・・)

ここまでやったらよくある感動的な話で終わるのですが・・・

しかし!話が急展開!!

次のお客様宅で単身パックの集荷中、営業所からTEL。

なんやろなぁ?と思いながら携帯をとると・・・?

事務所のバイトの姉ちゃん
「○○さん(私)、先ほど集荷したハイツ槙原の中田さんとこで代金貰い過ぎてはりません?」

「はぁ?貰い過ぎって・・・ 少しお小遣い貰ったけど・・・?」
確かに貰い過ぎといえば貰い過ぎやけど・・・ 1350円。

「イヤ、お客さん、お釣は要らんって言わはったで〜〜〜!俺も当然最初は断ったわ!
お客さんが貰ってくれっちゅうから貰ったけど・・・ それがどないしたんよ?あぁ〜?」

ごっついイヤな感じ。

事務員の話を要約すればこういうことでした。

中田さんが代金29150円のところ、30500円出した理由は・・・?
1350円ではなく1000円だけ僕からお釣貰うつもりやったらしい・・・
お客さん、僕らにお小遣い350円だけくれるつもりやったらしいです。
それを話に夢中になって全て貰いそびれたって・・・多分そんなこと。

ようするに
1350円もあげてしまったから1000円返して欲しい!っちゅうことです・・・
私があげたかったのは350円だけっちゅうことです・・・

それでわざわざお客さん、営業所に電話してきたらしい。
とりあえず、私に電話だけでもくれって・・・

で、私、電話しました。

「先ほど伺った○○ですぅ〜!」

「ごめんねぇ〜!遠くに行ってるのならもういいのよ〜〜」
奥さん、優しい口調で言いつつも、なんとしても1000円返して欲しいという感情が漲ってます。
言葉の端々に私に責任をなすりつけてる・・・

「いや〜〜!なんでおたくさんが350円くらいでそんなに恐縮するのか不思議に思ってたのよ〜
私、勘違いしてたわ〜〜!」

最初から350円ってわかってても同じように恐縮するっちゅうねん!
なんか、泥棒猫みたいな扱いをされた私は最悪の気分。
アレだけ頑張って仕事したのに・・・
無理してBOX一本に収める必要なかったわ・・・

で、私、ついにポロっと嫌味を言ってしまいました・・・
「あぁ〜〜!すいませんねぇ。気付かなくって。良くこの仕事してますと、2000円、3000円って
くれるお客さんがいてましてねぇ・・・ 私らも断るんですけど・・・
てっきり奥さん、1350円私らにくれたのかと勘違いしてましたわ〜 350円やったんですよねぇ〜?
ワッハッハッハッハ〜〜!返しに行きますよ〜!晩になりますが〜!」


さすがに奥さん、これが嫌味やってことを敏感に察知したみたいで、
本当にもういいです!って言ってました。

まぁ、お金の重みって人それぞれですからねぇ・・・
私やったら恥ずかしくてよう電話せんけどなぁ・・・

えっ?そんな事より「お金は返したのか?」って?

「・・・・・そ・それは・・・」

 
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