私たちが朝出勤して行う仕事の中で「地図組み」と言う仕事があります。
地図組みは到着した荷物から抜き取った、住所の書かれた伝票(判取票)を
配達順に並べる作業です。
ドライバーは荷物を積んで出車後、この伝票を見ながら1件1件順番に配達するわけです。
いつも同じコースを回っているドライバーなら、地図を見なくても伝票上の住所を見ただけで
地図組みは出来ます。
住宅地図が頭に入っているわけです。
しかし、不慣れなエリアを配達するドライバーは住宅地図とニラメッコしながら地図組みを
行わなければなりません。
これが結構時間がかかってめんどくさいんです。
先日こんな事がありました。
その日は私、住宅地図があまり頭に入っていない不慣れなコース。
地図を広げ、煙草くわえながらしかめっ面で地図組みをしていたのですが・・・
え〜、次は、△△町23−14寺田(仮名)さん・・・ん・・・?
あれ?おかしいやん。地図上では積和さん宅になってる。
この積和さんやったら、最近も配達に行った記憶があるぞ。珍しい名前やし覚えてる。
まさか、あれから転居してすぐに新しい人が入ったということは考えにくい。
出し人さん、住所書き間違えてはるんやろか?
それとも、ひょっとして積和さん宅に寺田さんという同居人でもいるんやろか?
これがいつも同じエリアを回ってる固定のドライバーやったら名前見ただけですぐにわかるのかもしれません。
そのドライバーに聞きたいところなのですが、その人が休みやから私がこのコース入るわけで・・・
聞く相手おらん。フリーのつらいところです。
まぁエエわ。電話番号も書いてることやし。
とりあえず積和さん宅まで行って、わからんかったら携帯で電話してみよ・・・
ということで、配達に出発。
お昼前、その寺田さん(地図上は積和さん)宅に到着したのですが・・・
車を飛び降り荷物を取り出す。
インターホンを鳴らす前に表札を確認するが・・・
やっぱり積和さんや。昔も今も。寺田さんの表札はどこにもない。
それでも同居人がいてたらアカンから一応インターホンを鳴らす。
「ピンポ〜ン」
「・・・・・・・」
どうやら留守みたい・・・人の気配がない。
次は携帯電話。ピポパポパ!トゥルルルル〜トゥルルルル〜・・・
カチャ!!
おっ、おった〜!
2回目のコールですぐに出ました。
「ハイ、寺田ですが!」
やっぱり住所の書き間違えか!!?
声からして、どうもご主人様みたいだ!!
「もしもし、○○運輸ですが。××さんという方からお荷物が届いてるのですが・・・
今、配達にお伺いしているところなのですが、寺田さんのご住所、△△町23−14で
間違いございませんでしょうか?」
どこや〜?この近くやったらエエねんけど・・・
さっきまで配達してたとことかやったら最悪。また戻らなアカン。
しかし・・・
「いえ、それであってますよ!」
えぇぇっ〜〜〜!!?そんなバカな!!
「イヤ・・・私今玄関の前に来てるんですが・・・
表札は積和さんになってますよ・・・
△△町23番−14号ですよねぇ???」
「そうや。あってる。今お宅どこに居てるのん?」
「あの、△△町23−14の家の前ですぅ・・・
に・じゅ・う・さ・ん・の・じゅ・う・よ・ん・ですよね!!?」
「そうや!だ・か・ら今お宅どこに居てるのん!!?」
なんか、メチャ自信ありげ・・・何回もどこにおるか聞いて・・・いったいどうなってるんや!!?
「旧の街道を降りてきてカーブのところ・・・
山本のタバコ屋の自動販売機がありますよね?
もっと行ったら線路に当たる・・・23−14の前・・・」
「あ〜〜〜その積和さんか!ウチはもうちょっと北のほうや!」
どうやら寺田さん、積和さんを知ってるらしい。
ひょっとしてご近所やな?
「どの辺ですか?言ってもらったらそちらに行きますが・・・」
同じ住居表示の家が何件かあるんやろか・・・?
「もうちょっと北に行ったらクリーニング屋があるやろ?」
クリーニング屋?あ〜見える見える緑のテント・・・
でも50メートルくらいもどらなアカンやないか・・・車Uターンできるような状況やないし・・・
仕方ない。歩いて行こう。その方が早そうや・・・
携帯耳に当てて、荷物腰骨に当てて。
この荷物結構重いで〜〜〜!ハァハァハァ・・・
「え〜、今クリーニング屋さんのとこ着きましたけど・・・
これをどちらに入りますか?線路の方ですか?」
「違う違う逆、逆。反対の路地みたいなとこ入って!」
え〜〜?完全に住所間違ってるやん・・・
路地の方って、24番台やないか・・・
 |
そして十数メートル入ったところに!
あった〜〜!!
寺田さん宅!住居表示は!!?
24−14・・・
疲れた・・・一体どんなオッチャンが出てくるんやろ?
一言嫌味でもでも言わな気がおさまらん!
「ピンポ〜ン・・・」
し、しか〜しっ!!
受け取りに出てこられたのは奥さま!!
「・・・・・」
「エライご苦労様でしたな〜!!」
「あの〜、私何回もに・じゅ・う・さ・ん・の・じゅ・う・よ・ん?って確認したんですが・・・」
この重い荷物持って右往左往したんですよぉぉー!!
お宅のご主人、一体どないなってるんですかぁぁー??
奥さん
「???・・・あ〜そうでしたか〜」
事の経緯を全くわかってないらしい・・・
ハンコもらって「ありがとうございましたぁぁ・・・」
クゥゥゥゥ〜!!オッチャン!自分の家の住所くらいしっかり覚えとってよ〜〜〜!!
|