苗の作り方  選び方

播種から植え付け、管理


この時期に合わせて、総合的なページを作ってみました(^▽^)

種の選び方 種子にも色々有ります。
@品種
A種子消毒の有無
B固定種
C在来種

何処まで、種子に使っている無農薬に拘るかを決めてから、種子を選びましょう。
@栽培の時点から無農薬栽培の野菜から、採取した種を使う。
A採取の時点より、種子消毒をしていない。
B消毒は、食品添加物ならばOK
C種の農薬は仕方ない。

品種を決めましょう。 目安ですが・・・
@味は美味しい方が良い ⇒ F1改良種
A OO0の病気に強い方が良い  ⇒ F1改良種
B @Aを半々で考えたい  ⇒ 固定種
C昔の味に拘って見たい ⇒ 在来種
D変わった品種を作って見たい ⇒ 固定種・在来種
E強く、勢いが有ったら  ⇒ 在来種
こんな感じでしょうか(^▽^)

F1は、味が良い・1〜3種類の病気に対して改良して有ります。
茄子接木苗の場合
  土に青枯れが有る時は、冬の天地返しは行ないません。
  4年の間を開けても、出やすく、全滅の可能性も有ります。
  接木苗を植える事をお勧めします。
  接木にも品種が有り、病気の抵抗力も品種によって、
  違いが有ります。 
  接木苗を購入の場合は、台木の品種を確認してください。

台木の種類
 
「茄子の命」 
青枯れ病 半枯れ病 半身萎凋病 に抵抗性がある
初期はややおとなしいが、成育中期から後期にかけて草勢

トゲが無く茎が太い

「台太郎」
青枯れ病 半枯れ病に抵抗性がある。
育苗時の生育が早い。
全収穫期間を通し収量が安定している。草勢強い。

「ミート」
半身萎凋病 半枯れ病に抵抗性がある 
草勢はおとなしく、肥培管理しやすく作りやすい

「赤茄子」
半枯れ病に抵抗性


トマト接木苗の場合 茄子同様、天地返しは避けます。

台木の種類

「LS-89」
tm-1型品種用
青枯病 萎凋病に耐病性
サターン 強力米寿 大型福寿 桃太郎 用の台木

「Bバリア」
tm-2型用
青枯病 半身萎凋病 萎凋病 根こぶ線虫 タバコモザイクウィルス
複合耐病性
桃太郎T93など
その他の接木苗 台木が南瓜
低温期の生育・温度上昇期に良い

台木がかんぴょう
期成育旺盛で耐病性も強い。作型を選ばず使いやすい。

西瓜用
FRきづなかんぴょうは、つる割れ病に強い。
 台木に付いては  種苗と園芸品の つる新種苗店様 より
播種用土 自分で作る時は、PH中和に薫炭を使います。
無い場合は、稲藁を燃やして使います。 
稲藁は、大手のホームセンターで販売されている所が有ります。

それでも、手に入らなければ・・・ススキを燃やしても良いでしょう。
荒っぽい、黒い、固めの、灰になる前の、木で言えば炭ですね。
こうなる様に、燃やしましょう。

播種用土の購入。
どちらでも、簡単?金額?量? 材料の入手可能?状態で、決めましょう。

畑の土を使う事は、病気苗を作る事になりますので、止めましょう。 手っ取り早く・・・簡単で・・・・安値で・・・・ 
それならば〜〜 
@一番小さい粒の赤土。発酵鶏糞又は牛糞。石灰又は木作液。

赤土のPH中和を石灰で行ない、2週間寝かします。乾燥させないよう注意して下さい。
中和終了後、鶏糞を混ぜます。
3日ほど寝かします。
これで、完了ですが・・・・排水に多少問題が起こりやすい感じが出ますから、水やりは乾き始めてから行なってください。出来れば、箱蒔きしてから、苗をポットに取る方が良いでしょう。

A上記の石灰・木酢液を、ススキの様なしっかりした草を燃やし、
  薫炭の代わりにする。
発芽温度
夏野菜ですから、温度管理は「温度を取って発芽させる」事です。
夜間の最低温度12〜17度で、発芽します。
12度と17度によって違いが出るのは、発芽までの日数です。
発芽までは、水やりを最小限に抑えたり、温かい水を掛けます。
換気は、気にする事は有りませんが、蒸して仕舞わないように温度に注意です。 日中の温度は35度までとします。 寒い日は、日中でも夜間と同じ温度でも大丈夫ですが、ハウス内のトンネルは外していません。空気口は空けています。
発芽後の管理
発芽してからの、空気の流れは大切です。
寒い日は、透明なトンネルを2枚掛けたとしても、端の方を少し開けて「息抜き」をさせます。 「息抜き」とは、換気口の事です。

蒸れて、カビ菌などが出ない様注意しますが、鶏糞を使った場合は、鶏糞に含まれて居る菌が白く増殖する事が有ります。 
しかし、この菌で苗が枯れる事は有りません。 
菌の繁殖を押さえる方法は、水やりをギリギリまで押さえ、3日以上換気に努め湿度を下げます。

1回目の水やりは、10時頃。
日中の温度が高く、土が乾いた場合は、日が陰る1時間前までに、2度目の水やりを。
日がかげる前に、水切りが十分にされている様にします。

日が暮れた〜用土には水がたっぷりと残って居る〜伸びちゃえ〜もやし苗の出来上がり〜〜 (^_^; ←焦っても、茎が縮む事は有りませんので、注意しましょうね(^▽^) 

夜間は、しっかりとトンネル・保温シートを掛けて、密封状態に。
ポットへ移植
セルトレイの場合
播種用土に肥料が入っていれば、焦る事は有りません。
根が十分に回り、下から押せばスポッっと抜けて、土がバラケ無くなるまで育苗してから、ポットに移植します。

箱蒔きの場合
播種用土は、PH中和後の赤土のみでOKですが、私は肥料を入れた土に播種しています。
植え替え用土は肥料が入っている土を使います。
植え替え時に根が傷みますので、本葉1枚目が伸び更に本葉2枚目が見え始めたら直ぐに植え替えです。

植え替えポットは、「少し」大きめのポットに! これが原則です。
畑に植えるまでに2〜3回植え替えると、ポットの中全体に根が張り巡らされます。  手を抜いて1回で大きいポットに植えた場合は、根が外回りに張り巡るだけで、中心?中の方?には、根が回って行きません。 根は、外へ〜外へ〜と張って行きます。 
播種後の管理
室内管理の場合
温度管理は簡単だと思います。
日に当てる・・・この事に注意します。
ビニールハウスは、直射日光の1/3位まで光線を落とします。
ガラス越しは、更にその半分程度と考えてください。
室内で有っても、日中は窓を開けて直射日光をビニール越しに成っても当てましょう。 保温には、十分配慮を行なって置きます。
日中だけ、外へ運び出してトンネルを掛けてあげたら喜ぶ事請け合い!!

夜間は、フローリング用ホットカーペットで、温度の確保でOK
電球は出来るだけ避けたいですね〜〜夜は休ませて上げてください(^▽^)
夜間の温度確保の為、テーブルの下に置き、上からシート?コタツ布団? シーツ? 手元に有るもので考えれば良いでしょう。
ダンボール? 良いかも〜!夜間は、息抜きは行ないません。

屋外管理
堆肥を積んで、発酵熱を利用すれば育苗できます。
コンパネを横に寝かした高さ(90センチ)で、積み上げます。
方法は、薩摩苗の作り方を見てくださいね。 一番上の赤土は5センチ程度です。播種後の容器を直接置きます。

落ち葉がない時は、半生の牛糞で温度を取ります。
これも、直接育苗箱を置きます。
シートを敷いてから育苗箱を置くと、水分が足りなく堆肥の温度が上がりすぎたり、発酵が止まる場合が有ります。
牛糞では、加熱しすぎて中が灰になる時や、発火直前の温度まで上がる危険も有ります。くれぐれも、シートは敷かないで下さい。

日中の温度は確保出来ますが、夜間はビニールと保温用シート2枚掛けで保温します。
育苗中の虫対策
室内に有る蘭にアブラムシなどが付きませんか?
2階、蘭の蜜、暖かい日は網戸。 これでもアブラムシは付きますね。 風に乗って飛んできますので、窓の開閉時は、十分に気をつけて下さい。

屋外は、保温シートの前に防虫ネットを掛けてから、ビニールシートを掛けて、防除します。 防虫ネットは、しっかりと裾を洗濯はさみで止めて、ずれない様に止めて置きます。

虫〜〜虫〜〜〜外だったら〜
天敵が居たら良いですよね。
アブラ虫用に、草が有る所に行って、てんとう虫を探しましょう。
クローバーが沢山生えていれば、その中に居る可能性大!
草が多い所、冬でも枯れない草。

他にも虫が?
冬眠中のアマガエル居ませんか〜?
土をいじった時に出てきたら、暖かい育苗トンネルの中に。
キャベツ苗を植えつける時に、一緒にキャベツの防虫ネットの中へ、お引越しして頂きましょう。

虫対策と言えば・・・・カマキリの卵を今のうちに探して置きましょうね〜〜 畑の近くの草むらに、卵を移動しておけば〜 虫で困る頃に一生懸命食べてくれます。
植え付け〜
茄子は「近所で一番遅く植えろ」と言います。
寒さに・・・寒の戻りに対して、成長が一時止まってしますからです。 植え付け時に、一番花が咲いている苗を植えると、植え付け時の影響が少なく成ります。
苗が小さめですと、一番花の実留まり率が落ちます。
一番花が収まって、小さな実が頭をチラッと覗かせて居れば、必ず収穫が出来、その後の収穫量も安定します。
出来るだけ、ネットや不折り布を掛け・・・アブラムシ対策を。

トマトは、黄色くなり始めた苗。
一番房に実が付いていて、2番房が咲き始めている。
この状態であれば、その後の実付きは保障されて居まし、収穫が早く成ります。 植え付け時、傾けて植える。
ちょっと位?大目の肥料でも・・・木が少々暴れても・・・・必ず実が付きます。
小さい苗しか手に入らない・売り切れが心配?
日当たりの良い庭先や2階のベランダで育苗してから植えつけましょう。 一回り大きいポットに植え替えて、トンネルを掛け、花が咲き始めたら日中はトンネルを外して自然受粉を。
1番房の1つめの花が咲く頃に、肥料切れ・黄色っぽい葉に成っていれば、トマトーン(必ず受粉し実が付く薬)は要りません。

キャベツは、育苗中〜植え付け後〜収穫時まで、防虫ネットの中で暮らして貰います。
収穫まで
トウモロコシは、ネットの中ですと白い綿のような虫が付きやすく成ります。 実の受粉が終わったら花を切り取り、虫が付きにくくします。 実は、カラス・狸・ハクビシン・カナブンなどが付きますので、みかんのネットや台所で使うストッキングのような水きりネットを被せれば安全です。

ピーマンは、穴を開けて食べながら実の中に入り込む虫が居ます。穴の開いた実は、もいで足でしっかりと踏み潰します。

キャベツは、ネットを収穫まで掛けて置きます。
ネットの中に〜隙間から〜アブラムシが入ったら?
ネットの中では、天敵が入り難いので、手で取って・・・・天敵に入って貰うしか有りません。 
大量発生後に気が付いたら、木作液・唐辛子液などを掛けますが、、死ぬ可能性が低いというか、死なない?! ので、ネットを外して、大量に水を掛けたり、捕殺したり・・・・
野菜が、頑張ってくれるのを待つしかないでしょう。
ネットを外したままではいけません。一番怖いのは蝶々ですから、出来るだけ早くネットを戻します。 
ネットを外す日は、風の強い日です!
蝶は、キャベツに止まれないで、風で吹き飛ばされます。
アブラムシも、水と風で飛んで行ってしまいます。
飛ぶ・・・・移動する・・・・・風下の野菜の対策を行なってからですよね。
収穫が始まって間もなく・雨が続く時は、べと病?かなぁ〜
葉にカビ菌が発生しやすく成ります。 ネットの影響も有りますから、掛けて居ないキャベツより発生しやすく成るように感じます。
発生した場合、ネットは裾を外して頭だけにしたり、病気の株を引き抜いて畑の外に出し木作液を薄めて掛けます。
収穫が始まって居る場合は、薄めたお酢が良いでしょう。
私? 掛けません・・・面倒・・・・時間が無い・・・・量で勝負!

トマトは、水分を減らすと甘みが多く成ります。
ミニトマトは、大きい植木鉢で栽培しても良く出来ますし、甘みは最高(^▽^) 畑で作る場合、畝をしっかりと踏みつけて硬くします。
これで、水分の吸収量が減ります。 マルチを掛けた場合でも敷き藁でも、しっかりと踏み付けて置きましょう。

ピーマンは、茄子より水分が必要です。肥料切れ・水分不足で、収穫にムラが出来ます。

茄子は、真夏の台風一過後の高温に弱く、熱を加えた感じになる場合が有りす。 いつもと違う!? 茹でた?! この場合は、実を落としてしまいましょう。 マルチ内の高温も病気の発生原因と成ります。 表がシルバーで裏と黒の、2色マルチが有ります。
手に入らない場合、グリーンマルチを使うと、、、マルチの中に草が生えマルチを浮かせてくれます。草が熱を吸収し土の温度の上昇を押さえてくれます。 植え付け穴から熱が逃げますが、マルチの中で草が大量に・・・(^_^; 
黒マルチは、マルチの中に草が生えませんので、温度が上がる一方です。 マルチの上に、草や藁を被せて高温になるのを防ぎます。

南瓜・キュウリ・茄子は、順調に成長した方が収穫量・大きさが良い結果と成ります。 早植えの場合は穴開きトンネルを掛けて上げたり、肥料袋の行灯を掛けて保温しましょう。 ミニ南瓜は、支柱の所に植えますから、早植えの影響が出ないように行灯ですね〜
ウリハ虫が初期に付いても、順調な成長であれば収穫に影響は有りません。 初期成育に影響が出そうな場合は、草木灰・木作液の薄めたものを掛けます。

スイカは、初期のアブラ虫で生育が悪くなったりしますので、防虫ネットのトンネルを掛けて、更に上から穴開きトンネルを掛けて置きます。 開花したら、防虫ネットをベタ掛け状態に。
アブラ虫が付いて、葉が縮れてもそのままにしておけば、暫くして普通に成長を再開します。

レタスは、葉が溶ける病気が出るくらいで、食べる虫が付く様な問題は有りません。マルチを掛ける場合は、しっかりと山型に。 マルチに水が溜まらない様にしてください。

オクラは、元肥から多めです。去年、数個しか収穫できなかった・・・・木が余り大きく成らない・・・・そう、思っているより多肥栽培なのです! 追肥も忘れずに。

人参・大根は、元肥無しで追肥で収穫までもって行く事ができます。 ヨトウ虫などの、食害に気を付けましょう。
根物に、米糠を厚く沢山撒くと、呼び寄せてかじられてしまいます。

里芋・八つ頭は、元肥・追肥共に、小量づつで回数で補いましょう。 米糠注意は人参と同じ。

根物・・・
じゃが芋・里芋・八つ頭など
は、葉を見て「あそこの菜園は凄い!いい芋を作っている」 と、思って居ませんか?
根物は、葉が茂っていてはいけません。
葉が茂るのは、窒素が多いからです。 
窒素が多い ⇒ 根っこには肥料が行き難い ⇒ 実が小さい。
これをカバーするには、葉以上に、根にも肥料をやらなくては成りません。 普通の里芋の場合は、160〜18センチくらいの葉茎の背丈にすれば、大きい立派な芋が採れます。
家庭菜園・・・おっきい芋が作りたい? 丸いコロコロ芋の煮っ転がしが食べたい? お雑煮の里芋は切りますか? 切らずに丸い里芋ですか? こんな其々の希望で、肥料を決めてくださいね〜
一応の話しですが、葉が貧弱でも、普通サイズの芋の収穫が出来ます。 ただ・・・16センチの芋を作る場合、化学肥料が必要かも。 近所の農家で、この背丈の巨大芋の葉で栽培していますが、化学肥料をしっかりと振って居ます。 先代も、化学肥料を使って、立派な葉・立派な芋でした。 芋を4等分から6等分に切って料理した居ました。
しかし・・・肥料に失敗すると、葉ばかりで根元の・・・肝心の収穫部分が〜〜〜小さい! って事に成りますので、「根の肥料」をあげましょう。
JAS規格の・・・
アブラ虫除けに、シルバーマルチ・ロム・キラキラテープを張り巡らしたりと、様々な方法が有ります。
しかし、万全では有りません。

自分でアブラと〜唐辛子と〜片栗粉と〜〜これを自分で作るのを、変わりに製薬会社が作ってくれたもが有ります。

効果が確実・安定し誰が使っても同じ効果が得られる。 しかし、成分は全て食品で作っていて、農薬にカウントされない「サンクリスタル」が有ります。

これは、
JAS規格に適合し、収穫前日まで使用可能。
天敵への影響が少ない⇒自分で作った物と同レベル。
使用回数制限無し ⇒ 主成分の殆どが油
ハダニ・アブラ虫・ウドンコ病 に 効果有り。
普通農薬とは違うので、撒ける野菜に規定は無く、全ての野菜に撒いても、違法になりません。

ちなみに・・・・一般の農薬の場合は、家庭菜園で有ってもラベルに書いてある野菜以外に撒いたり、使用回数を越すと違法と成ります。



こんな感じかな〜
他に、書いた方が良い野菜が有りましたら教えてくださいね〜


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