農とアレルギー ・ 健康
腐葉土にレジオネラ菌 園芸で肺炎、ご用心
200612・24 読売新聞より
花壇や家庭菜園で使う腐葉土に含まれるレジオネラ属菌が原因と成り、肺炎を起こすことが有る。
この時期は、落ち葉を集めて腐葉土を作る機会が多い為、専門家が注意を呼びかけている。
昨年1月、北関東に住む60歳代の男性がレジオネラ肺炎で亡くなった。
男性は、前年の11月、温泉旅行に出掛け、帰宅後、体調が悪化。
咳や高熱に加えて、衰弱が激しく、病院で集中治療を受けたが、回復しなかった。
地元の衛生研究所が調査した所、男性が旅行前後に作った腐葉土に含まれる
レジオネラ属菌に感染した可能性が高いことが判った。
・・・・・・中略・・・・・・
男性は、自分で腐葉土を作って家庭菜園で使っていた。
その際、腐葉土中のレジオネラ属菌を吸い込んで、肺炎に成ったとみられる。
「男性には、生活習慣病の既往歴があり、免疫力が弱っていた事も重なって、
肺炎を発症したのではないか」と担当者は話す。
レジオネラ属菌は、湿った土壌や河川などに生息している。
不衛生な浴槽でも増殖し、数年前、各地の入浴施設で集団感染が相次いだ。
腐葉土が、感染源とされる事例も、国内で数件報告されている。
国立感染症研究所主任研究官の倉文明さんによると、
レジオネラ属菌は、水温36度前後で増殖しやすい。
「湿っている腐葉土も、その状態に近い」と指摘する。
健常者が感染することは稀だが、高齢者や幼児、
免疫力の弱っている人などは感染する可能性がある。
腐葉土を作ったり触ったりする際には・・・・・
@マスクや軍手をする。
A作業後、石鹸で良く手を洗う。
B体調が悪いときは、作業を控える。
倉さんは・・・・・
「レジオネラ肺炎は進行が早く、診断が遅れると、命に関わることも有る。
通常の肺炎と区別して治療をしなくてはないらない為、発症前に腐葉土を
扱った事などが有れば、医師に伝えて欲しい」と、注意を呼びかけている。
2005・01・28 朝日新聞より
農水省は26日、農薬使用の管理強化のため、食用農作物の種や苗を販売する際、
農薬の使用回数や有効成分などの履歴を表示するよう義務づける方針を固めた。
種まきから収穫まで分業体制が進むなか、全体の農薬の総使用回数が分かるように
することで、食の安全性を高めるのがねらい。6月21日からの実施を予定している。
現在、農薬取締法では、種まきから収穫までに使用できる総回数を農薬のラベルに
明記するよう義務づけているほか、種苗法でも作付面積の大きい野菜や穀物などの
種やいちご苗の計128種類を販売する際、使用農薬名を表示するように定めている。
だが、農家の高齢化や大規模化で、野菜農家を中心に苗を買って育てる分業体制が進んだ。
苗を買う農家は、現行制度では、苗の段階で農薬が何回使用されたか分からない状態で、
規制は形骸(けいがい)化していた。
新しい農薬使用履歴の表示は、食用や飼料用のすべての農作物の種や苗が対象。
販売する際、使用した農薬に含まれる有効成分の種類と種類ごとの使用回数を表示するよう
義務づける。農薬名ごとの表示でなく、成分ごとの表示にすることで、農家の誤用をできるだけ防ぐ。
表示方法は、苗にラベルをつけたり、ロットごとの店頭表示をしたりすることなどを検討している。
(01/27 07:17)
籾殻で喘息
2004・11・29 朝日新聞 朝刊より
稲刈り後の稲藁や籾殻を燃やした時に出る煙の中に、
喘息の発作を引き起こす科学物質が含まれていることが、
秋田大学医学部の臨床検査医学教室の萓場広之・助教授らによる
研究で明らかに成った。
専門家は「喘息との関連性を化学的に裏付けたのは初めてではないか」
と指摘している。
籾殻から出た「塵」の抽出液を分析すると、
細菌内毒素(エンドトキシン)が含まれており、体内でアレルギーを引き起こす
「好酸球」を活性化させていた。
また、籾殻焼きの煙も分析。 「シックハウス症候群」の原因とされる
アセトアルデヒトやホルムアルデヒトなどが検出された。
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