■ Zaurus持って、コミケに行こう!2 ■ 戻る

 実を言うと私が冬コミに持って行ったのは、前記のバージョンではありません。まずは、下の画像をご覧ください。

本番用

 見ての通り、サークルカットがインライン画像として表示されていますね。実は上の記事を書いた後、同じような内容を書いたサイトはないか、勘違いして間違いを書いてないかをチェックするため、あちこち検索していたのですが、その中でZtenでサークルカットを表示させている記事を見つけました。同じようにカタログデータをEP-WING形式に変換して、Zaurus上のZtenで表示する手順を説明したサイトです。どうやって表示させているのか良く読んで見ると、カタロムにも付属している「CiPon(し〜ぽん)」というカタログデータ検索用のソフトに、EBStudioを使ってEP-WING形式に変換できるHTML形式のファイルを出力する機能が付いているというのです。「そんなに簡単にできるのなら、今まであれこれやって来た意味がないな」なんて思いながら、(コミケ前の忙しい時期だというのに)試しに作って見ました。Ztenで表示させたものが、これです。

CiPon版

 画像が少しぼんやりしている点が気になりますが、他のデータに関しては、私が作ったものと大差ありません。ところが、ちょっといじって見ると、あれこれと問題が出てきました。
 まず、検索用のキーがサークル名だけですので、検索能力がかなり劣ります。一応、配置コード毎の一覧が出せるように、分類コードが付加されてますが、変換が悪いのか、はたまたZtenが対応してないのか、うまく働かないようです。  またサークル名が半角カタカナで指定されているため、前回書いたように濁点がある名前がヒットしません。

検索結果

 また、3日分がひとつのデータになっているのですが、検索結果からは何日目のデータかわからないというのが致命的です。
 というわけで、やはり私が作った方を、採用することにしました。さらに、私が作ったデータにインライン画像の追加を試みることにしました。

 ■ 画像の準備

 まず、CiPonが出力したHTMLデータを覗いて見ますと、インライン画像は、単にimgタグで画像のある位置を指定してあるだけでした。CiPonには、このためにサークルカットを1サークルずつ切り出し、リサイズ、圧縮保存する機能が付いています。出力するサイズは細かく設定できますが、リサイズやJPEG圧縮のクオリティがどの程度のものか判りませんので、いったん無圧縮で出力し、他の画像加工ツールを使うことにします。
 1つのサークルカットのサイズは180×255のようですので、CiPonの画像のサイズをそれに合わせ、bmp形式で保存します。3万件を越える無圧縮の画像データですので、保存には十分に余裕のあるHDDが必要です。1GB以上の容量を確保しておきましょう。また、時間もかなりかかりますので、待ち時間に変換用データの修正などをするのがよいでしょう。ここでは、話が後先すると分かりにくいので、このまま続けます。

画像抽出

 切り出しが終了したら、そのデータをリサイズ、減色、圧縮保存をします。私の場合、サムズプラスというソフトを使っていますが、自分が使い慣れたツールなら、何でもよいでしょう。サイズや圧縮率は、容量、画質などを考え合わせて、お好きな数値でかまいません。私は、サイズは120×170にしました。EPWING形式で使える画像は、JPEG圧縮です。容量をケチるため、試しにヘッダ情報を縮小してみましたら、表示できませんでした(泣)。EXIFなどのファイル情報は、削除可能ですので、その分の容量は節約できます。変換には、やはりかなり時間が掛るでしょう。なお、画像はすべて同じフォルダに保存しておきます。

 ■ タグの追加

 さて、それではインライン画像を埋め込むタグを挿入しましょう。画像の表示位置は、何処でもかまいませんが、コメントの後などにすると、異常に長いコメントの場合、ず〜っとスクロールしないと見ることができないので、なるべく前の方が良いでしょう。私の場合は、ジャンルの後にしました。
 サークルカットの画像ファイル名を見ると、『0091_030.jpg』となっています。これは、アンダーバー「_」の前が「ページ番号」、後ろが「カットインデックス」です。最初に作った私のデータでは、サークルカットの位置情報は削除していますので、元のデータから追加しました。これを組み合わせ、整形してファイル名を作りだし、画像を保存してあるパス名と共にタグを作成します。

イメージタグ

 後は、前回と同じで、CSV形式で出力し、HTML化。EBStudioでEPWINGデータに変換すればできあがりです。Ztenなどで表示して見ましょう。Zauruでも、かなり快適な速度で表示できます。一応、これで完成として冬コミにもって行き、それなりに使えました。

 今後の課題としては、画像やレイアウトの調整、検索キーの検討などですね。もっとも、カタロムのデータを変換なしにそのまま使えるZaurus用のコミケットカタログ閲覧ソフトを開発している方がいますので、それを待つのが一番良いかも(笑)。
 ちなみに、今年(2004年)の夏はZaurus用の閲覧ソフト「LiCo」を使用しました。いや、良くできてますねぇ。正式な完成は、冬だそうですが。
 「LiCo」は、こちらのサイトに公開されております。

 → Program Creators' team "GroupTRON" Official Site


 ■ おまけ

 そのコミケで入手した通信カラオケのデータをEPWING化してみました。

カラオケ

 アニメ・特撮関連だけですが、結構便利です。検索キーを曲タイトル、歌手名、番組タイトルに設定して、それぞれ読み仮名もキーにしていますので「らるくあんしえるってどんな綴りだっけ?」という場合でも安心です。ただし、前方一致でしか検索できませんので、「コメットさん」で検索すると九重佑三子版(初代)や大場久美子版(2代目)しかヒットしません。アニメ版は「Cosmic Baton Girl コメットさん☆」で登録されているためです。

コメットさん☆

 ですから、「グロイザーXって、何ロボだっけ?」というときは、困ってしまいます(アニメのタイトルは「グロイザーX」だけだったのですが、歌は「空爆ロボ グロイザーX」となっています。「空爆」って・・・)。できれば、一般的な名前だけで引けると良いのですが。
 といった感じで、PDAという携帯性を生かした使い方ができるというものです。そのまま赤外線で予約できれば、なお良いのですが(笑)。

 でかい画像ばかりですみません(汗)。一応Zaurus(SL-C860)でチェックしておりますが、他の機種でも問題ないと思われます。他の機種やソフトでも使える、もっとよい方法がある、などのご意見等がありましたら、掲示板またはMailでお知らせいただけると幸いです。
[竹4号(2004/NOV/12)]

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