■ オール電化は有名無実 ■ 戻る

 何か、騙されたような感じがするし、勘違いする人がでるといけないので、ちょっと一言。「オール電化」にしても、安くなる料金プランはない!ということ。
 実はうちの親がIHクッキングヒーターを導入して、オール電化にしたのだが、期待してた電気料金は、減るどころか増えていたのだ。自分もオール電化にすると安くなると勝手に思い込んでいたし、親が高齢なので火災の心配の少ないIHヒータ−の方が安全かと思ったので、話に加わらなかったのだが、今になって電気料金を調べてみると、どうも「オール電化」という言葉自体がマヤカシであるような感じがする。
 「オール電化」と聞くと、何か特別なサービスがあるような感じがするし、自分も安くなるような料金設定があるのかと思っていたのだけど、そんなものはなかった。確かに電気会社が言うように、「結果として」料金が安くなるケースもある。例えば、「通常」の電灯契約から夜間電力を利用できる「電化deナイト(九州電力)」という料金メニューに切り替えれば、夜の料金がかなり安くなる(半分以下)。ただし、昼の料金はちょっと、高くなる(1〜4割)。夜の電力をよく使う(電気温水器とか)のであれば、確かに安くなるが、この「電化deナイト」の料金メニューは「オール電化」にする必要はない。電気温水器、エコキュート、蓄熱式床暖房、蓄熱式電気暖房器のどれか一つがあれば、適用できる。うちでは電気温水器を導入した際にすでに適用されているので、料金プランは変わらないまま。これ以上安くなる料金プランはない。電気の使用量が増えたので、電気代が増えただけ。多分、ガスの方が安い。
 また、エコキュート(温水器の一種)を導入すると、普通の電気温水器より電気使用量が減るらしいが、本体価格が高いので、減価償却を考えると、将来的に安くなるかどうかは不明瞭(寿命も短いのではと言われている)。補助金がでるらしいが、決まった業者から導入して、申請が必要らしく、予算枠があるので、もらえない場合もある。種類や申請など締め付け要素はたくさんあるが、「オール電化」にするという条件はない。うちの電気温水器はまだまだ使えるので、導入予定はない。
 つまるところ「オール電化」には、電気代が安くなるという要素はない。ガスレンジを使いながらでも、電化deナイトやエコキュートの補助金を受けることができるわけで、オール電化は関係ない。加えてIHヒーターにすると、アルミ鍋や土鍋が使えない、底が平らでない(凹んでいるものもダメ)ものや中華なべも使えない、強い火力が必要な料理はできない、鍋がすべるなど使い辛さはグンと増えた。アルミ鍋が使えるものもあるらしいが、電気を余計に食うらしく、うちのは対応してない。アルミでも使えるラジエントヒーターというのが一口付いているが、いわゆる電熱器で、弱くて電気を食うし、IH(Induction Heating)とは関係ない。火災の心配が、少し減ったのがせめてもの救いか。とはいえ、あまりに不便なので、ガスコンロを導入の予定(意味ね〜)。
 ついでに言うと、うちでは燃えそうなものが多いので暖房でもエアコンを多用するし、パソコン等の電力を食う(1000W電源とか)ものがたくさんあるので、60Aの契約をしている。そのため、今まではブレーカーが落ちることなどなかったのだが、IHヒーターを導入してフルに使うと、大元のブレーカーが落ちた!やはり、かなり電力を食うらしい。増やせるならもっとアンペア数を増やすか、別に電力線を引くか考えないと・・・(いっそ、IHヒーターを突き返すか?)。結局、電気代は増える・・・。
[竹4号(2010/DEC/21)]
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